底辺からの視線

中年親父目線で気づいたことを雑記的に書き殴るブログ

男女間の友情なんて綺麗事です。あるハズがない。

美しい男女間の友情なんてあるハズがありません。

どんなに理性が働く男女間にも生物としての本能、深層心理、生物として刻まれたDNAレベルでは『種の保存』という生命としての大きな目標があり、SEXがしたいという欲望は抑えることが出来ません。

例え、お互いに身体を求める関係じゃないと認識し、理性で押さえ込もうとしていても、オスとメスになる瞬間は訪れてしまいます。特に若いときは抑え込めないことが多く、溢れ出る性欲とのツラく苦しい戦いが待っています。

僕は今から約20年前に、ある娘(仮に『奈央』とします)と約2年間、恋人同士でもないのに毎週のように遊びに行っていて、いつも期待に胸と股間を膨らましながらも、身体を許して貰うことが出来ず、悶々とした生活を送っていました。

そんな娘との出会いは以下の投稿でご確認ください。

約20年前にある娘と会って今の自分がいる - 底辺からの視線

若い男性が若い女性と一緒にいて我慢できた理由は、ただただ嫌われたくなかったから。他の娘だったら、手を出しドロドロになり、お互いに面倒くさいことになっていたハズです。

男女間の友情は存在するのか

多くの場合、人間関係には利害関係があり、自分が得をしたい、自分のエゴを通したいと思うのが普通であって、無償の愛とか、男女間の友情なんて信じていませんでした。

ガキの頃から続いている腐れ縁の仲間、学生時代に濃ゆくて長い時間を共に過ごした友人のように損得関係なしに付き合える友達は貴重で、かけがえのない宝物。

だけど、社会に出てよってくる人間も、僕に近づくことでメリットが得られると考えるわけだし、離れていく人間は僕といることで得られるメリットがなくなった、もしくは一緒にいることで感じるデメリットがあると判断したのです。

だから「僕は来るもの拒まず、去るもの追わず」のスタンスを守り、深追いをせず浅い関係でも、その場が楽しければ問題ないと考える節があります。社会人になって誰かを信じ、深追いすることは自分のクビを締めることになりかねません。

親友だと思っていた人間に裏切られたり、信用していた部下に大金を持ち逃げされたり、セックスフレンド位の軽い関係を続ければ良かったのにドロドロの離婚劇に巻き込まれたり、全ては簡単に相手を信じているから起きる悲劇であって、自分の身は自分で守るというスタンスで生きていれば、不運や理不尽なことを避ける確率が上がるのです。

そして、男女間では利害関係に加えて、性欲という利害関係を超える面倒くさい問題があるのです。女性目線ではよく分からないけど、男性目線で話を進めると「可愛い」と思う女子を性の対象として見てしまうことが少なくありません。

つまり、男女間の友情を成立させるためには、利害関係、性欲という2つの大きな問題をクリアする必要があり、想像を絶する高い壁が存在するのです。

余程の精神力と忍耐力、生物としての本能を抑えてでも、大きなメリットがなければ男女間の友情は成立しないのです。

経験した男女間の友情

僕には、人生を変えてくれた女子がいて、その娘とは綺麗事である『男女間の友情』なのか、肉体関係がなかっただけで付き合っていたのか、いまだに理解できない関係を築いていました。

きっかけはお互いに裸を見られるより恥ずかしい、自分の本性を相手に見せるという羞恥プレイでした。

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった - 底辺からの視線

僕は社会人になって東京に残ることを決めたのですが、学生時代の友人は、ほとんど地元、もしくは地方への就職を行なってしまい、心を許せる仲間が近くにおらず、ひとりで社会の荒波を越えるため、自分の殻に篭り、会社では『会社に求められるキャラ』を演じていたのですが、あることがきっかけで奈央に本性を語ってしまいました。

それ以来、他の娘たち、男性も含めて奈央といるのが唯一、素の自分に戻れる時間になり、ラクだったため、多くの時間を一緒に過ごしていました。

そんな奈央と仲良くなりはじめの話。サシ飲み3回目。

同期会の帰りに二人で落ち合う

月イチで開催される同期会という名の飲み会に付き合いで参加し、一次会でバックれるのが僕の定番スタイルで「女子たちを駅まで送るから、じゃあね」と早々に女子たちを引き連れて帰る嫌な奴。今考えると本当に嫌な奴ですよね。

初めのうちは嫌々、二次会に参加していたのですが、同期の自慢話を聞くのに耐えられず「いかない」と言ったのが4度目の同期会だったと思います。それ以降、徐々に帰る組が増え、夏前には、ほとんどの女子が帰る組になってしまいました。

ただ「僕が帰ろうぜ」と誘っているわけではなく、会計が終わると僕の周りに女子が集まってくるようになっただけ。もしかしたらモテ期だったのかもしれません・・・。

とは言え、電車に乗り、どこかで飲み直すなんてこともなく、何も卑しいことは起きませんでした。奈央を除いては・・・。

その日もいつものメンバーで電車に乗り帰ろうとしたところ、奈央からショートメール。

「新宿、南口。帰るなよ」

「東南口。下の喫煙所」

前回は同じ電車で新宿に向かいましたが、今回は二次会組と一緒にいたので誘われないと思っていたのですが連絡がきました。

(女心はよく分かんないよな・・・)

ケータイをしまい、電車を待っていると集団の中の子猫ちゃんから

「ねえ。ひらめくん。今さらなんだけど、なんで『ひらめ』なの?」

僕のお気に入りの小さくてほんわかした娘(仮に『さやか』とします)が腕を絡めてきながら唐突な質問。

「高校時代のあだ名。研修のときの自己紹介で話したじゃん?」

「そうだっけ?」

「私だけ、下の名前て呼んでいい?」

「別に構わんけど・・・」

なんていちゃついていると、タイミングが悪いというか、空気を読まない女子。何とも間が悪い娘(仮に『恭子』とします)が

「ねぇ、ひらめくん。彼女とかいるの?」

「・・・いないよ」

(待て待て。恭子ちゃん。さやかちゃんが真っ赤になってるじゃんか・・・)

せっかく良い感じで二人きりの会話を楽しんでくるところに割り込んでくるんじゃないよ。

さやかちゃん。僕はちゃんと気づいていますよ。ただ気づかないフリをしているだけで、そこは男女の駆け引きであって、そこまで鈍感な男ではありません。というか、勘違いするくらい敏感なのです。

デリカシーのない恭子ちゃんの質問が続きます。

「彼女作んないの? なんかチャラチャラしてないで社会人らしく落ち着いたら?」

「彼女かあ。今忙しいし、クルマ買ったばっかで金ないしなあ・・・」

「えっ、ひらめくん。クルマ買ったの?」

(さやかちゃん、『ひらめ』に戻ってますよ・・・)

「うん。中古だけどね」

「今度、乗せてよ」

「納車したら連絡する。ケータイ教えて」

「うん」

そんなやり取りをしているとニヤニヤしている恭子ちゃんと目が合う。

「何?」

「そうやって自然にケータイ番号聞き出すのね」

(この娘は・・・)

お互いにモヤモヤする関係

そんなこんなで新宿に着き、喫煙所でタバコを吸っていると直ぐに奈央がやってきました。

「行こう」

「行くか」

二人で並んで歩いていて、飲み屋を探し入店。

「「お疲れ!」」

「そういえば、ひらめくん。最近、仕事頑張ってるらしいじゃん」

「相変わらずだよ。誰情報?」

「野田くん。さっき、『なんでひらめなんだ〜』って騒いでたよ」

野田は僕と同じ職場で、何かと僕にライバル心を燃やしてくるウザい男。

「ふ〜ん」

「やる気になった?」

「全然」

「少しはやる気になりたまえ。奈央は仕事ができる男が好きだぞ」

「バリバリ仕事したら、やらしてくれる?」

(睨むな・・・)

「なんで、こんな男がモテるのかね?」

「何が?」

「さやか、いるでしょ? なんか、ひらめくんのこと気に入っているらしいよ」

「薄々は気づいているよ。何もないけど・・・」

「本当? さっき恭子からメールきたんだけど」

本当にあの娘は口が軽いというか、空気を読まないというか、まあ僕と奈央がこんな関係だとは知るよしもないので・・・。ただの噂好きなんだろうけど・・・

「別にケータイ番号を交換しただけだよ」

「ふ〜ん。ドライブに行く約束したんでしょ?」

「奈央さんとも約束してんじゃん」

「そうだけどさ。奈央とさやかは違うじゃん?」

「何が違うの?」

なんか、厳しい言い方になってしまったんだけど、若い男女が二人きりで、それもみんなに内緒で飲んでいるのに何もないなんて、どう考えてもおかしい。

「ごめん・・・。同じだよ・・・」

(・・・泣くなよ・・・)

「ごめん。奈央さんとさやかちゃんは別。うん。別だよ。同じじゃない」

奈央さん、その大きな目で上目づかいは止めてください。そうじゃなくても惚れてしまいそうになっているのに、可愛いじゃないか・・・

「奈央さん。マジでごめん。エッチな気分になるとお互い困るでしょ? 可愛くならないで・・・」

「うん。そうね。襲われたら困る・・・」

「・・・」

「奈央だって悩んでるんだよ」

「何に?」

「たまには男の子に甘えたいじゃん? でも、ひらめくんに甘える訳にはいかないでしょ? 彼氏でもないし・・・」

「・・・付き合おうか」

「それはムリっ!」

(即答かいっ!)

「奈央はしばらくは彼氏はいらない。でも、ひらめくんが彼女を作るのに反対できる立場じゃないし、好きにして良いよ」

「う〜ん。なんか面倒くさくなりそうだから、この話は終わりっ! 飲も」

「直ぐに逃げるよね・・・」

「逃げてねーし」

「ねえ、今の奈央と彼女の奈央は何が違うの?」

「終わり」

長くなってきたので、以下の投稿に続きます。

友達、親友、恋人の違いは何なのか。肉体関係だけなのか? - 底辺からの視線

 

 

 

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった2

人間誰しも自分の奥底にある弱い部分を持っていて、その弱い部分を隠すために建前という表面上の顔を使い、必死に生きているのです。

その本当の自分というか、本音の部分を隠すのが大人であって、欲望と感情を丸出しにして生きていると「ガキだ」とか「早く大人になれ」と正され、しまいには人格まで否定され、生きることが苦しくなってしまいます。

なので、社会に求められるキャラとして生きるのが正義。

本当の自分に自信がないから、求められるキャラを演じる - 底辺からの視線

特に社会人になると人間関係には必ず、利害や損得が生まれ、騙し合いや駆け引きが生まれます。そんなクソみたいな人間関係に人生を消耗したくないと思い、鉄壁な建前の壁を作って生活をしていた僕は、感情的になり、自分の本音を話してしまいました。

以下の投稿の続きです。

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった - 底辺からの視線

僕を『いい人間』だと勘違いして、全てを晒してくる娘(仮に『奈央』とします)が苦手で本当の僕は弱くて汚くて卑しい人間だと教えるために「本当の自分」誰にも否定されたくない自分らしさの芯、価値観を話して、お互いに距離を取ることがベストだと伝えたつもりだったのですが、奈央は逆に距離をつめてきました。

他に隠していることはないよね?

「ひらめくん。他に隠していることはないよね?」

「そんな訳ないじゃん。隠しているものだらけだよ・・・」

「そりゃそうか・・・。じゃまずは、この前の質問に答えてよ。夢は何?」

以前、奈央に同じ質問をされたんだけど、そのときは誤魔化せたのに、今回は誤魔化せる気がしないので、正直に話す。

「絶対に笑わないでよ・・・。俺の夢は『好きな人間と好きなことを好きなだけする生活』を手に入れること。なんか、言葉にすると陳腐なんだけど・・・。お互いのエゴを認め合える人間とだけ生活をしたい・・・。小学生くらいのとき、公園の砂場で真剣に砂の山を作ってトンネルを掘って遊んだでしょ。時間も忘れて。あんな感じです仕事が出来れば幸せだと思わない? 砂山が崩れないようにどうするかを足りない頭で色々と考えて、砂を湿らせたり、砂の山を固めてみたり、本当にくだらないんだけど、みんなで同じ目標に向かって切磋琢磨して、同じ体験を通して苦労したり、喜んだり、些細なことで一喜一憂して、なんていうのかな、充実感というか、満足感というか、やった感? なんかそんなのを味わいたい・・・。まあ、ガキくさいよね・・・」

何か、バカみたいで子供のような夢だけど、頬杖をついてニコニコと真剣に奈央は聞いてくれました。なんか照れるので、サービス精神旺盛な僕は、つい余計なことを・・・。

「世界中の富と名声を手に入れ、可愛いお姉ちゃんと一日中、ダラダラと何も考えずに欲望と感情を丸出しにした生活も憧れるよね。いつも全裸で動物のように食いたい時に食べ、眠くなったら寝る。そしてエッチがしたいときにエッチをするみたいな・・・」

こんな話をするとこの娘は殺人者のような視線を向けてくるのです。この大きな目で睨まれると生きた心地がしません。

「嘘。冗談。分かっていると思うけど・・・」

「うん。この前は誤魔化していたけど、ちゃんと話してくれたね」

「奈央さんの夢は?」

「可愛いお嫁さん」

「旦那を尻にしくキッツイ嫁になる気がするわ」

(睨むな・・・)

「でもさ、会社にいたら、その夢は叶わないよね?」

「う〜ん。ムリだね〜、会社入る前に考えておけば良かったな〜」

「学生時代は何してたの?」

「女の尻ばかりを追いかけていたよ」

「・・・いや、冗談は良いから」

「割とマジで」

「・・・」

「なんというか、社会をなめてるんだろうね。きっと」

もう、なんていうか、奈央に何を話しても良い気がしていて「嫌うなら嫌ってくれて結構」なんて投げやりになり、カッコつける必要もなくなったというか、もう面倒くさくなってしまったというのが本心。

「例えば、みんなが大好きで尽くしたい相手の会社っていう組織があるじゃん」

「その言い方・・・特定の人間に対する悪意を感じるよ・・・」

「あんな弱っちぃ組織はなくて、俺は結構、舐めているんだ。給料貰いながら勉強させて貰えるとか、変な話、仕事しなくても会社にいれば給料が貰える・・・」

「でも働かないとダメじゃん」

「奈央さんの基準ではそうなのかも知れないけど、俺はやる気のあるバカほど迷惑だと思っているからあえて仕事をしない。能力がつくまでは、脇役、盛り上げ役の方が良いんだよ」

「絶対嫌われるよ」

「大丈夫だよ。結構『可愛い後輩ちゃん』キャラを確立しているし、俺には強い味方がいっぱいいるんだ」

「強い味方?」

「先輩女子社員だけには好かれるように細心の注意を払っているからね」

「上司じゃなくて?」

「上司なんてどう思われても良いんだよ。女子社員から嫌われなければ、仕事ができなくてもクビにはならんよ」

「どういうこと?」

「上司や先輩が俺を評価をするときに、感情で評価をすることはできなくて、第三者の意見を聞きたいと思うでしょ? そのときに多くの女子社員から評価が高い人間であれば無下にはできない。いくら気に入らなくてもね。まあ、直属の先輩や上司には『可愛い新人』だと思われるようにしているし、仕事はちゃんとしているから嫌われる要素がないけど、保険だね」

「本当に最低な男だね。計算高いというか、卑怯な手ばっかりじゃん・・・」

「ズルいけど弱者の生き方だよ」

「ひらめくんに正義はないのかね?」

ラクして稼ぐことが正義。ラクして経済的余裕を手に入れることで、時間的余裕も手に入るし、何よりも精神的余裕を手に入れられるじゃん。自分に余裕がないと周りの人に優しくなんかできなくて、世の中を良くするために、まずは僕が経済的余裕を手に入れる。まずはそこからだね」

「何か言っていることは分かるんだけど納得がいかないというか・・・。卑怯すぎる気がするんだよね。そんなこと奈央以外に話ちゃダメだよ」

「誰にも話さないよ。俺、すげー嫌な奴じゃん?」

「まあ、分かっているなら良いけど・・・。絶対、彼氏にはしたくない・・・」

「そんなことないよ。結構、女子が求めるキャラを演じる自信があるし」

「なんか、それが嫌なんだよ。騙されている感があって・・・」

「そんなことないよね。誰だって自分の都合の良いようにキャラを演じているじゃん。奈央さんだって酒が飲めないフリをしてんじゃん。一緒だよ」

「そうなんだけど・・・。奈央とひらめくんのは違うんだよ。絶対に違う!」

「奈央さんだって結構ズルいと思うよ。会社では出来る女のフリして、高い評価を貰おうとしてるじゃん? 本当は全然そんなことないのにさ。今の奈央さんなんて、可愛い女の子じゃん?」

「そんなことないでしょ?」

「奈央さん、気づいていないかもしれないけど、一人称が『奈央』になってるし、会社のときとは違って、トゲがなくなって、めちゃめちゃ可愛いよ・・・」

これは本心、別に口説こうとか好かれたいと思っていたわけではなく、段々とガードが弱くなってきた奈央に気づいてもらい、僕に警戒をしてもらいたかったからで、これ以上、奈央の素の部分を見るとお互いに離れられなくなりそうで怖かったのです。

「ありがと・・・」

(違う違う。それじゃ口説いているみたいじゃん・・・)

「やっぱり奈央の勘は間違っていなかったんだ・・・」

「どういうこと?」

「絶対、ひらめくんとは仲良くなれる気がしたんだ。この人は『ムリしてる』って感じて、奈央と一緒だと思った」

「騙されてるかもよ?」

「それはない。素直に話してくれてるじゃん。ただ思った以上にゲス野郎だったけど・・・」

僕の本心というか、本当の僕を晒して嫌われるどころが逆に認めてくれて、さらにいつもとは違う娘の素の部分を見せられて仲が良くならない訳はありません。

男女間の友情なんて綺麗事です。あるハズがない。 - 底辺からの視線

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった

僕は周りの人が思っているより『弱い人間』で自分の価値観を否定されたくありません。

そして、弱い自分を守るために会社での顔、家族の前での顔、友達の前での顔を使い分けています。その理由は他人から否定されても良い人格を演じることで、本当の自分、自分の本性をひた隠し、誰の目にも触れないようにして、誰からも否定されないようにするためです。

卑怯だと言われても、僕は自分の生き方、価値観を否定されたくはない。なので周りから求められるキャラを演じることで本当の自分を守っています。

そんな僕が嫌われても良いと「本当の僕」を見せてしまった娘(仮に『奈央』とします)に認められ仲良くなった話。

以下の投稿の続きです。

本当の自分に自信がないから、求められるキャラを演じる - 底辺からの視線

勘違いされたままで良い

新卒で就職をして3ヶ月くらい経つと同期の中で「俺はこれだけ会社に貢献しているぜっ!」みたいな自慢話が聞こえはじめ、さらに「俺も頑張らなくちゃ」という人間を増やし、僕のように「クビにならない程度に仕事をしよう」と考える人間からすると、そんなクソみたいな流行を作られるのは迷惑千万な話だし、そんなに価値観に僕を巻き込まないで欲しい。と思っていた頃、頻繁に同期の飲み会が開催されていました。

「これだけ頑張っているんだ」なんて自分で自慢をするのは、認めて欲しいのに認められない人間が『承認欲求』を満たすために騒いでいるような気がして引いてしまう。そんな冷めた僕がいました。

社会人としてやっていくことに不安を覚え、どうしようもなくなった話 - 底辺からの視線

なので、同期の飲み会、自慢大会ではいつも端っこで「早く結婚して寿退社をしたい女子」や「いつ会社を辞めてもおかしくない」と認識をされている落ちこぼれ予備軍と盛り上がることが常になっていました。一切、仕事の話なんてせず、くだらない話で盛り上がる集団。

別に同期に認められる必要はないし、そもそも飲み会とは親睦を深める場であって自慢話や愚痴なんて聞きたくもありません。

別に僕もやる気がないわけでもないし、クビにならない程度には仕事をしてるし、ただ会社に依存して生きたくないと内心くすぶっているいるだけ。だけど、やる気を出せと言われて「はいそうですね」とも答えたくもないし、否定するのも面倒くさい。

そんな態度なので、勘違いをされるけど問題ありません。だって同期に認められる必要なんてこれっぽっちもなくて、逆に仕事ができる人間だと思われ、嫉妬され、恨まれるくらいなら勘違いを続けていて欲しい。

と思っているから本当のことは誰にも言いません。本心は隠すモノ。それが弱い人間が、社会人として生きるための知恵。

楽しく解散、そして・・・

同期の自慢話を嫌と言うほど聞かされながらも、健気に女子たちと愛を語り、仕事の話をしたくない人間とバカ話をして楽しむことが同期の飲み会の目的。僕が何をしているか、何をしたかなんていうのはどうでも良い。僕は他人の自慢話を聞くのが苦痛なので、僕が自慢話をしたら周りに迷惑をかけると思っている。聞かれれば答えるけど、こっちから押し付けるものではありません。

そして、そんな仕事とプライベートを混同しない賢い僕たちは、いつの間にか二次会にも参加しないで帰る集団。最初はみんな嫌々付き合っていたんだけど、僕が帰ると言い出したら、多くの仲間が帰る選択肢を選びはじめました。いつもの顔ぶれで駅まで向かい、方向が同じメンバーでバカ話の続きを楽しみながら電車に乗り、流れで解散していく・・・。

ただその日は、いつもは二次会参加メンバーであり、さらにいうと家も反対方向なハズの苦手な奈央も一緒でした。奈央は僕の可愛い子猫ちゃんたちとも仲が良く、和気あいあいと話をしていました。小心者の僕は、苦手な奈央がいるだけで会話に参加できずに聞き耳を立てていました。

「奈央、珍しくない? 今日はどうしたの?」

「ちょっと用事があって新宿にね」

なんて奈央の話を聞きながら「色々あるよね。社会人だもん」なんて一人で納得していると空気を読まない女子(仮に『恭子』とします)が余計な一言をぶちかましました。

「ねえ、ひらめくん。奈央と話したことある? なんか、二人が話しているのってみたことない気がするんだけど?」

「そう?」

「なんか、ひらめくんらしくないというか、奈央によそよそしいんだよな。怪しい関係だったりして・・・」

本心なのか、冗談なのか・・・。そんなツッコミを入れられると周りの噂好きの女子たちも寄ってたかって、やんや言ってきます。ちょっと前に奈央とは偶然、サシ飲みをしてちょっとだけ意識していたのは事実ですが、会社では話す機会がなかっただけで避けているわけではありません。いや、避けていました・・・。何か苦手意識があるというか・・・

奈央の方に目線を向けると、何か言いたそうに睨んできました。「余計なことを喋るなよ」と大きな目が訴えている気がして困っていると奈央から助け舟が・・・

「そんな訳ないじゃん? 私にも選ぶ権利があるよ・・・」

超笑顔で、僕の胸にグサッと刺さる一言を平然と言ってのける。そして、その一言を信じてしまう女子たちの態度も気に入りません・・・。

「確かに・・・」「そりゃそうだよね・・・」「奈央にも選ぶ権利があるわ・・・」なんて勝手に納得をする女子たち・・・。

僕は、車窓から流れ行く都会の光をひとり寂しく眺めるのでした・・・。

乗り換えのため、新宿で電車を降り他路線に乗り換える女子たちと再会を約束して、ひとり寂しく埼京線のホームに向かっているといきなり、腕を掴まれました・・・。

拉致られる男・・・

僕は金髪パーマでだらしなくネクタイを緩め、猫背で歩いていたので、虫も殺さない平和主義者なのに荒くれ者たちによく勘違いをされていました。「おう。にいちゃん」なんて野太い声で威嚇されるなんて日常茶飯事・・・。

(面倒くさいな・・・)

なんて思いながら振り返ると、身長2m体重100kg超えの戦闘員。がいれば、まだ良かったのですが、そこにいたのは、大きな目で僕を睨む奈央・・・。

「なんだ。奈央さんか・・・。どうした? 迷子?」

「ごめん。びっくりした? えっ何? ごめん・・・。ひらめくんだよね?」

「うん。どうしたの?」

「飲み行こう」

「今から? 誰か呼ぶ? 恭子ちゃんならまだ駅にいるかも・・・」

なんとなく、二人きりになるのが嫌で誰かを呼びたかったのですが速攻で却下されました。

「誰か来たら飲めないじゃん・・・」

この面倒くさい娘は会社では「酒が飲めないフリ」をしていて、頑なに会社の飲み会では、飲んでいませんでした。ただ僕は偶然、飲むことを知ってしまい「会社のメンバーにバラしたら殺す」と脅されていました。

「というか、用事があったんじゃないの?」

「うん。『ひらめくんと飲む』という用事ね」

「意味が分からん」

「いいじゃん。行こうよ」

なんか面倒くさいんだけど、女子に誘われて行かないという選択肢はないような気がして、さらにいうと断るということは苦手なこの娘に負けたことになる気がして付き合うことにしました。

2度目のショットバー

なんとなく、前回の三次会、初めて二人でサシ飲みをしたショットバーに。バーテンダーのおじさんも覚えてくれていたみたいで軽く会釈をしてくれ、無言でカウンターの端っこの席をすすめてくれました。

「どうした? 相談? 金以外なら何でも相談に乗るよ」

「ひらめくんに相談する程、落ちぶれてないよ」

(さっきもそうだけど、僕の胸にチクッと痛い言葉を平気で言わないでくださいよ・・・)

「なんか、みんな本心で話さなくて疲れるよね」

「まあ大人だからね。しょうがないんじゃない?」

「ひらめくんだけだよ。本音で話してくれるの・・・」

(待て待て。僕の本性なんて見せてないし、見せる気もない・・・)

「奈央さん。俺なんて信用しちゃダメだよ。本当は腹黒くて汚くて頭の中はエッチなことしか考えてなくて、今からでも奈央さんにあんなことやこんなことをしようと思っているかもしれないよ」

「ホテル行く?」

「えっ?!」

(なになに、やっぱり東京の女は大胆で、これは僕を誘っているのか? えっ何? 一緒にホテルに行くと睡眠薬を飲まされちゃって、朝、財布がなくなっているパターン? それもやった記憶もないのに「子供ができた・・・」なんて言われちゃったりして・・・)

自分から言っておきながら何ですが、拒否されるのが前提の軽口に対して、女子からホテルに行くなんて誘われると焦る・・・。焦りまくる・・・。

「嘘」

(嘘ね。良かったよ・・・。良かったのか? 残念じゃねーかっ!)

「ひらめくんはチャラチャラしているけど同期の中でイチバン大人だよ。しっかりと自分を持っているし・・・」

(・・・なんか勘違いされてんだよな・・・)

「ごめん。奈央さん。俺を褒めても何も出ないし、夢もないつまらない男なんだよ。勘違いしないで欲しい」

僕は誰からも認められたいと思っていなくて、変な話こうやって二人で飲んでいるけど、別に奈央さんと仲良くなりたいとか、奈央さんに認めてもらいたいなんて気持ちはないこと。もちろん、女子としての魅力は感じていて身体を許してくれるなら喜んでエッチをする。だけど、僕は奈央さんが苦手で出来れば絡んでほしくないことを素直に伝えました。

「そうなんだ・・・。なんか避けられている気はしたけど・・・。ごめんね・・・。私の勘違いだったみたい・・・。うん、ありがと。本当のことを言ってくれて。凹んだけど・・・。ひらめくん、本当にごめん・・・」

(・・・待て待て。泣くなっ! 俺が悪者になってしまう・・・)

「なんかごめん。俺、クソみないな人間だから・・・。なんかオブラートに包んで話すことができなくて・・・」

「うん。本当に最低の男だよね。こんな仕打ちをされたのは初めてだよ・・・」

「そりゃそうだよね・・・なんか感情的になってごめん・・・」

なんか罪悪感があり、帰るとも言えず・・・。しばらく、お互い無言で、ただただ空いたグラスを見つめていました。

「うん。ありがと。最後に私のことが苦手な理由を教えて」

奈央が吹っ切れたように大きな目で、僕のことをみてきました。僕はこの真っ直ぐな視線が苦手でした。奈央をこれ以上傷つけないように言葉を考えながら伝えました。

「奈央さんが俺を疑ってないことに耐えられないんだ」

僕は誰とでも深い関係になりたいとは思っていなくて、出来れば表面上の付き合いだけで誤魔化して生活をしたい。それは、お互いに利害関係が生まれ、それが原因でお互いに半信半疑になり、駆け引きをするのが面倒くさいから。なのに、奈央さんは自分の隠したい部分を僕に晒してくるから、僕も隠していることを晒さないといけない気分になってしまい、本当の自分を晒すのが怖い僕は苦手だと感じてしまう・・・。

僕は素直な奈央さんと違って、根性がひん曲がっていて本性というか「本当の僕」は誰にも見せたくない。僕の本性を見せたら嫌われて当然。そしてそんな僕の本音の部分を否定されて凹むなんて経験をしたくはない。

「うん。本当のことを話してくれてありがとう。ひらめくんが本当に最低な男だということは分かったよ」

「まあ、そうだよね・・・。お互いに近づかない方がwin-winなんだよ・・・」

「それとこれは別。その根性を叩き直してやる」

「えっ!?」

(意味が分かりません・・・)

「良いじゃん。本当のひらめくんが、弱くて汚くてスケベでも。誰にも認めてもらえないかもしれないけど私だけは認める。今、ひらめくんが言ったことに嘘がないならね!」

「何それ? 告白?」

「そんなわけないでしょ?」

「嘘はついてないんだけど、僕が奈央さんのことが苦手なのは変わらなくて・・・」

「大丈夫。奈央は素直な女の子だから直ぐに慣れるって。惚れるなよ!」

訳がわからなかったけど、奈央には奈央なりの理屈があって、僕に絡むことに決めたみたいで、僕は僕で、この日は奈央を泣かしてしまったり、誰にも話さずひっとりと思っていたこと言葉にして伝えたり、面倒くさくなりどうでもよくなってしまいました。

ちょっと長くなってきたので別の投稿に続きます。

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった2 - 底辺からの視線

承認欲求があるのは認める。だけど、認めてもらいたい相手は誰だ?

人間だけでも他人から認めて貰いたいと思う『承認欲求』というものがあります。

現代社会で生きていると他人との関わりが必要であり、他人に認められることで「社会に順応している」「自分は必要とされている人間なんだ」という安心感を得られるからです。

自分の存在価値は「自分だけが知っているから他人にどう思われたって関係ない」という強い人間は少なく、いつでも他人の目、世間の目を気にして生きることで自分の存在価値を見出そうとするのです。

そして、多くの人は「認めて貰いたいターゲット」が曖昧で「誰からも好かれたい」なんて実現不可能な夢を抱き、夢破れ、悩み苦しんでいるのが現実ではないでしょうか。

「誰からも好かれたい」「みんなから認めて欲しい」と考えても無理な話で、どれだけ完璧なヒーローでも、必ず敵になる人間はいるのです。

どんなに成功を収めても、嫉妬して足を引っ張ってくる人間はいるし、周りと協調せずにわがまま放題の人間にも味方が生まれます。

そこに倫理的、道徳的な正義を求める必要はなくて、周りに流される人間のままでいるか、周りを巻き込む能力を身につけるかの選択しかありません。

誰に承認欲求を満たして貰うか

「誰からも認められる素晴らしい人間になりなさい」「他人のためになる人間になりなさい」「周りの人に迷惑をかけずに生きなさい」なんて道徳的な正義を教え込まれ、実践し、他人のエゴに振り回され、自分を利用しようとしている人間に認めて貰っても、楽しい人生なんて送れるはずもなく、都合よく利用され、捨てられるのがオチです。

なんか希望もない話なんだけど、それが現実で、多くの人は「地球上の全人類に嫌われてはいけない」「みんなの役に立たなければならない」という正義のために理不尽や不運に襲われ、必死に戦っています。

反対に成功者と呼ばれる人たちが嫌われる原因は、世間が考え、実践している『道徳的な正義』とは違う『我が道』『自分だけの正義』すなわち『エゴ』を信じて、そのエゴを押し通すから。

つまり、こういうことです。

成功者は「誰からも承認して貰いたい」とは考えてなく、自分に都合の良い人たちにだけに認めて貰えれば良いということに気づいた人。自分のエゴを押し通すために必要な人間にだけ認めて貰えば、他の人間には認めて貰う必要はなく、むしろ嫌われても問題はありません。極論で言えば。

誰からも好かれるという「正しいこと」は実現不可能な目標であって、誰に承認をして貰うかを明確にして、そのターゲットにのみ認めて貰えば良いという割り切りが大切。

もちろん、誰からも好かれる聖人君子を目指すことは否定しません。出来るなら、そんな人間になりたい。

だけど、自分を押し殺し、他人のエゴで作られた正義と呼ばれるモノを信じて、その正義を武器に全人類と戦う人間は、誰からも承認されない悲しい結末を迎えるのです。

誰にでも認めて貰うことは不可能である

例えば、メジャーリーガーの大谷翔平。2021年シーズンの彼の活躍は誰もが認める。なんてことはなくて、どこかの誰かは必ず内心「ムカつく」と思っている人がいます。全員一致でなんてことは絶対になくて、もし仮に満場一致だったら、それこそ気持ちが悪い。

もちろん、僕は「大谷くん、すげーな」と思うけど、世の中にはスポーツを恨む人だっているし、輝いている人間を妬む人間もいるのが現実です。

他にも、ジョンレノンだってそうだし、スティーブンジョブズだって、多くの人に成功者と認められる人が全員から喝采を受けていたと言うことはありません。ただ、支持者が多いだけで全人類から好かれると言うことはないのです。

それは神様だって一緒で、キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンズー教・・・などなどお互いに信じている神様が違えば、他の神様を信仰する宗教を邪教なんて平気で否定をします。

神様ですら、全人類から認めてもらえないのに、たかが一人の人間が誰からも好かれるなんて不可能で夢のような『作られた正義』を守るために「人格者にならなければならない」「誰からも尊敬される人間にならなければならない」と必死になっています。

誰に『承認』をしてもらうかが大切

こんな話をすると必ず「お前は何様だ」とか「そんな人間がいるから社会から悪がいなくならない」なんて反論をしてくる人がいるんだけど、そんな人間も『自分とその周りの人間』を守りたいというエゴを通したいだけで、多くの人に自分のエゴを認めてもらいたいという『承認欲求』だけであって、自分と違う価値観の人間を自分の生活圏から排他したいだけなのです。

「自分の価値観が正しい」というのを証明するためには「他人から認めてもらう」必要があって、その承認欲求が強い人が、道徳的、社会的な正義感を武器に、自分と違う価値観の人間を潰しにかかる・・・。

まるっきり同じ価値観の人間なんているわけがなくて、お互いに認めてもらいたい価値観があり、集団生活の中で、その価値観を否定されたくないから『承認欲求』という高度な欲求が生まれ、自分に自信がないから「自分は社会に求められている人間だ」と確認をしたいという思うのです。僕も含めて・・・。

匿名ブログじゃなければ、こんなことを言うはずもなく、テレビのコメンテーターも話さず、Amazonで売れている自己啓発本、ビジネス書にも書いていないのは、誰もが心の奥底にある汚い部分を晒すリスクを知っているからで、僕も匿名ブログじゃなければ、こんな話をすることはありません。

自分が幸せな生活を送るための必要な人間にだけ認めて貰えば、全人類に認めてもらう必要はありません。

全人類に対する『承認欲求』を持っていると実現不可能だし「誰かの迷惑になるかも・・・」なんて行動が起こせなくなってしまいます。

なんとなく卑怯だとか、ゲスな人間だと思うかもしれませんが、魑魅魍魎が蠢く社会で生き抜くためには必要な知恵であって、自分の幸せを手に入れるためには、周りの人間を巻き込む必要があるのです。

そのためには誰に評価をしてもらいたいかを考えて行動することが大切で、間違った人間に承認をされても、あなたの承認欲求は満たされないし、幸せにはならないのです。

会社で出世したいと思うのであれば、ライバルたちに認められるより、上司、人事権を持つ人間に認めて貰わなえれば、出世なんてできるわけがないし、スポーツでレギュラーになりたいのであれば、監督、コーチ、チームメイトに認めて貰わなければ夢は叶いません。

残酷だけど、それが現実で「正しい人間が正しいことをしているから、正しい社会である」という汚い部分から目を背けていても、幸せにはなれません。

昔から教え込まれてきた社会的正義、道徳的正義を信じ、誰からも好かれようなんてことを考えず、自分は誰に認めて貰えば幸せになるかを考えた方が、成功した人生を送る確率が高くなります。

嫌な人間の方が、成功者になる確率は高くて、どんなに嫌な奴でも成功すると馬鹿みたいに「あの人は、成功しているから人格者のハズだ」と勘違いして支持をする人たちが増えてくるのです。好きか嫌いかは別として、社会はそんな仕組みで動いています。残念ながら・・・。

強すぎる承認欲求は悪にしかなりません。まずは自分の周りの人間に認めてもらうことから初めて見てはいかがでしょうか。

就職氷河期でサバイブできた人間は優秀なのか?

バブルが弾け、突然訪れた就職氷河期。1990年代後半から2000年代前半を就職氷河期と呼ぶ。

僕も2000年新卒の世代で氷河期の真っ只中に就職活動をしました。有効求人倍率が0.6、つまり就職する人数の半分しか、就職先の椅子がないフルーツバスケットに参加してどうにか席を確保できた運の良い人間です。

共に就職戦線を戦った多くのライバルたちが、令和になった現在でも貧困に喘いでいるのが現実。

この頃から日本は自己責任論や自業自得なんて言葉が流行し、就職できなかった人たちは、努力が足りないとか、今までの生活のツケが回ったなんて言われるようになったけど、そんな時代になったのは間違いなく人災。

うまい具合にのらりくらりとはぐらかして誰も責任を取らず、被害にあった人間だけが損をするという不条理、理不尽な世の中になってしまったのは時代の流れもあるけど、人災です。

ただ、そんな時代に翻弄されながらもサバイブし、現在もサラリーマンとして働いている同世代の人間もいる。

本来は、約1\2の競争を勝ち残った優秀人間ばかりのハズ。現在現役として働いている就職氷河期世代は優秀なのか。

同世代の僕から見た就職氷河期世代は全然優秀ではない。

もっと頑張れる世代なのに昭和の古い価値観に縛られ、混沌とした世の中で安定を求め過ぎ、本来の姿を忘れてしまった『老害

飛べない豚、もとい『飛ばない豚』なのだ。

就職氷河期世代は優秀なハズ

現在40代の人間は、小学生の時から大学入試まで、学歴こそが正義という昭和の価値観により、受験戦争という戦いを経験し、大学に進学。

さらに社会に出るときは就職氷河期という地獄の戦場が待っていたのです。

受験戦争、就職戦線を勝ち抜いた超エリートだけが勝ち取った正社員という『勝ち組』のハズ。

受験戦争で散っていった戦友、就職戦線で離脱を余儀なくされた人間、就職氷河期世代の後ろにはたくさんの屍があり、それを乗り越えてサバイブできたというのに多くの親父たちは無能な人間に成り下がっているのが現実です。

本当ならサバイブできた人間こそ、夢破れた多くのライバルの分まで戦う必要があるのに、クソみたいな役職、ポジションに甘んじて会社、社会に媚を売り、いつかクビにされるのではないかと戦々恐々と怯えている。

そんなのロックじゃない

僕らが小さい時から教わり、求めていた安定した生活は夢物語だったのです。年功序列とか、終身雇用なんていう『サラリーマン神話』は崩壊していて会社にいれば安泰なんてことはなくなった。現実をしっかりと見る必要がある。

はっきり言って同年代のライバルたちを蹴散らし掴んだポジションかもしれないけど、下の年代の方が優秀で何もしなければ、直ぐにポジションを奪われてしまいます。

さらにいうと、多くの就職氷河期世代はやっと掴んだ自分のポジションを死守するため、政治ゲームに持ち込み、能力の高い後輩たちを潰しにかかるなんてダサい。ダサ過ぎる。

そんなクソみたいな昭和の価値観でサバイブできると思っている人間が多いのには怒りを通り越して哀れな気分になってしまいます。

本来の姿を取り戻せ!

同世代の人間として厳しい意見を言わせて貰うと、定年までの約30年間、そのダサい政治ゲームを続けるつもりですか? どんどんと能力を上げてくる最新鋭の後輩たちに、そんな古い機能しか持たない人間が勝ち続けられると思いますか?

クルマだって、1990年代からほとんど見た目は大きく変わってないけど性能は著しく上がり進化をしています。あの頃、最速と謳われたR32スカイラインですら、現代のクルマと比べたら比較にならないショボい性能なんです。

いくら頑張ってもノーマルでは勝てない。

現代のクルマと違って楽しかったとか、同時は速かったとか、言いたいことがあるのは分かります。だけど、最新の技術で作られたクルマには勝てない。面白いとか面白くないなんて感情論は要らなくて時代が求めているクルマが新しいクルマ。

古いクルマで新しいクルマに勝つためにはアップデートが必要で、それができるのが我々、就職氷河期世代です。

本来、就職氷河期世代は勝つための戦士として育てられたハズで、その戦闘スキルをさらに磨くことで古い戦力かも知れないけど、まだまだ勝てる。

勝ち方、戦い方は染み付いていますよね? あの頃を思い出してみてください。勝つために必死にならなければいけないのです。

老害なんてダサい

僕たちはロックを聴いて育った年代で、ロックの精神を忘れてはいけません。誰もが、ダサいことはしたくない、カッコつけて生きたいと思っていたハズ。

若い人間を政治ゲームで押さえ込み、自分のポジションを死守するなんてダサい。ダサすぎる。反吐が出る。と思いませんか?

性能が低いことを認め、その低性能な能力を最大限に引き出して、高性能な若者を打ち負かす方が数万倍カッコいい。

ハチロクGT-Rを負かすことがカッコ良かったじゃないですか。

できる。できるんだよ。僕たち氷河期世代は優秀なんだ!!

社会人としてやっていくことに不安を覚え、どうしようもなくなった話

社会人になって周りの人との考え方の違いに気づくというか、学生時代までの考え方、価値観と社会人として求められることが違いすぎて、愕然として「俺は社会人としてやっていけるのか?」という不安に襲われた経験はないでしょうか?

学生時代と同じ行動をしていると「いつまで学生気分でいるんだ?」とか「早く大人になれ!」なんて、クソみたいな価値観を押しつけられ、テンションを下げ、物分かりの良いフリをして理不尽なことも受け入れ、段々と大人になっていくのが当たり前・・・。

周りの人間がどんどんと社会人として会社に馴染んでいく中、どうすれば良いか分からずに悶々と悩んでしまうことがありますよね。

僕も新卒で就職をしたとき、今から20年以上前に凄く悩みました。

僕はガキのままで生きることを選びました。多くの人が個性を潰し、同じようなサラリーマンになっている時代だからこそ、個性丸出しで生きることに価値があるのではないでしょうか。

会社に馴染めなくても全然問題ありません。叩かれても叩かれても自分を曲げちゃダメなんです。現に40歳すぎても、ガキの頃と何も変わらず生きている僕がいっているんだから間違いない。

そのためには、類稀なる努力が必要で、自分を守るためには必要なことなのではないでしょうか。

社会人としてやっていけるか

結論から言うと、自分の性格、価値観を変え、周りの人間と同じように考え、行動をすることが正義なんてことはありません。

「社会人らしく」なんていう押しつけられる価値観なんて必要なくて「自分らしく」生活をしていれば良いのです。ぶっちゃけた話、就職した会社の価値観なんて、他の会社では通用しない価値観で、そんな価値観に染まると潰しが効かない人間になってしまいます。

中年の転職が失敗する原因は、前の会社の価値観を引きずっているからで、新しい会社に馴染めず「こんなハズじゃなかった・・・」と思ってしまう。どこでも自分色を出せる人間しか生き残れません。

「いつまで学生気分でいるんだ?」なんて言われるのは新卒の時だけであって、そのスタイルを貫けば、2年目になったら何も言われなくなります。1年間貫けば、それがあなたのキャラになり、誰も文句を言わなくなります。

実際に僕は社会人としての自覚が生まれたのは、結婚してからで、それまでずっと学生気分で生活をしていました。

理不尽に耐える方法

見た目が派手だとか、責任感がないとか、仕事ができないとか、色々なことで責められ、嫌な気分になって、社会人としてやっていけるのかなんて考えて自分を曲げる必要なんてなくて、理不尽なことでも平然と受け止めて、淡々と仕事をこなすことが大切です。

仕事なんて理不尽なことが当たり前で、そこに道徳的な正義なんて必要なくて、理不尽なことを言われても「こいつ、可哀想な奴だな。俺が被ってやるよ」くらいの気概で仕事をすれば腹も立たなくなります。

ある意味、神目線で「憐れみの目」で見てあげてください。理不尽なことを言ってくる人は、可哀そうな人間で、あなたが救いの手を差し伸べてあげれば良いのです。

なんて、今だからカッコ良いことを言っていますが、マジで新人の頃は悩んでいました。周りの同期と同じことをしていても怒られるし、先輩女子社員と話しているだけで舌打ちをしてくるクソみたいな先輩もいました。

社会人としてやっていくことに不安を覚える

僕が社会人として生きていける自信を失ったのは、入社して新卒で入社をした会社に慣れるに連れ、同期たちが「早く会社の役に立つ人間になりたい」とか「仕事を覚えて認められたい」と言い出したのを聞いて違和感しかありませんでした。

数ヶ月前までは、学生として生活をしていたのに「はい、これからは社会人として責任を持って生きなさい」なんて言われて「はい。分かりました」なんて言える奴らが不思議でならず、そもそもお前らは社会人として何もどうするのか、答えを見つけたのか? と焦りがありました。

そして「会社のために」頑張る言い切れる同期たちとは徐々に距離を取るようになりました。僕は会社から「陽気でバカな男」として求められることを認識していたし、そんなポジションが美味しいとさえ思っていました。

僕は「会社の役に立たなくても良いから、お荷物にならないこと」が求めれていて、そんなキャラを確立した自分が誇らしく思っていました。

ですが、困ったことに「陽気でバカな男」は思ったより需要が高く、同期の飲み会には必ず誘われてしまいます。本人は距離を置きたいと思っていても、参加を求めてくる人間が多かったのです。

主催する「出世したい」という人間が求めるというよりは、そんな飲み会に誘われ「嫌々でも参加をしなければいけない」と考える人間から必要とされてしまいました。

理由は簡単で「あんな人間でも会社にいても問題ないんだ」と再確認でき、他人と比べることで自己否定感を小さくすることができるから。仕事をバリバリして会社から評価をされている人間の中にいると、どうしても「結果が出せない自分は会社にいても良いのか」と不安になってしまいます。ですが「結果を出していない人間が楽しそうに生きている」のを見るとホッとするのが人間なのです。

そんな同期の自慢話を聞く飲み会は内心、嫌でしょうがなかったのですが「陽気なバカ」を演じ続けるためには必要な努力でした。

仕事に命をかける気にはならない

「会社のために」という崇高な意識の人間からすると僕のように、仕事もしないで、ヘラヘラと女子社員と仲良くしている人間が許せないというのは至極真っ当な考えで正義からすると外れていて、どちらかと言うと悪者だというのは認識していました。

はっきり言って『確信犯』でした。

僕は出世レースを早々に離脱して、クビにならないように生きることを選択したのです。

意識が高い人間からすると目障りで鼻につく人間。そして、仕事に命をかける戦士たちはその価値観を僕に押し付けてきました。

絶対に折れなかったけど・・・。

サラリーマンとして会社のために一生懸命貢献したいという気持ちは必要で、会社員として給料を貰うためには必要なマインドだと思います。

ですが、仕事に命をかけることができる人間とそうじゃない人間がいるのが現実です。

僕は自分らしく生きることを選択した

僕は自分らしく生きることを選択しました。間違っていたか、正しかったのかは未だに分かりません。もしかしたら、会社のために頑張って仕事をしていたら、もっと良い人生だったかもしれません。

自分らしく生きてきて多くの苦労もしたし、これからもすると思います。自分の感情を押し殺し、会社のために働いていた方がラクに稼げると思います。僕が意地を張って自分らしく生きてきた苦労は必要なかったかもしれない。

だけど、後悔はしていません。

会社に馴染めなくても、社会に馴染めなくても自分の生活圏内、周りの人間だけに認めてもらい生活ができれば問題ないのです。誰からも好かれたいとか、誰からも嫌われたくないなんて思っても、そんな人生を送ることは不可能なので、自分らしい行動をして認めてくれる仲間を見つけることが大切なのではないでしょうか。

承認欲求があるのは認める。だけど、認めてもらいたい相手は誰だ? - 底辺からの視線

 

 

自分の理想、夢がなければ希望もない。今の生活から脱出する唯一の方法

あなたに夢はありますか?

社会人になると夢や希望なんて口にすると「いつまでもガキじゃあるまいし」とか「そんなこという余裕がなんてない」と否定する人が多い世知辛い世の中・・・。

でも、人生の目標というか、夢、希望がないと何のために生きているのかを見失ってしまいます。もちろん、毎日をなんとなく過ごす生活でも楽しいのであれば問題ありません。そもそも、夢も希望、人生の目標なんて楽しい生活が送れていない人のモノで、現在の生活に満足していないと言っているのと同じです。

今の生活を変えたい。今の生活に満足をしていないのであれば、夢、希望、野望、欲望が必要です。これからどうなりたいか、そのためには何をしなければいけないかを考えられなければ、現状維持が精一杯で生活が向上することありません。

これは僕がクソみたいな人間だった新卒、社会人に成り立てのとき、底辺を彷徨っている僕を救ってくれた女神から教わったこと。

「夢を持ち、実現するために努力をする人生が楽しい」

40歳を超えてしみじみと思うんだけど『理想の自分』があるから頑張れるわけで、魑魅魍魎が蠢く世の中で生き抜くためには、信じられる自分、そして将来のなりたい姿がないと変わることはできないのです。

あなたは今の生活に満足をしていますか

今の生活に満足をしているなら、夢なんて持つ必要がなくて、今の生活が他人に自慢できるものではないから、夢や理想を語るしかないのです。

夢や希望を多くの人に語ることで、自分がどう考えて、何をしなければいけないのかを言語化し、自分を追い込むことで夢や希望が実現していく・・・。

なんか夢見たいな話をしていると思うかもしれないけど、それが現実で現状の生活に満足をしていないで文句を言っていても、未来は変わらない。絶対にね。

現状に満足をしていないからこそ、どうなりたいかを明確にして行動をすることが必要で、その原動力が『夢』と呼ばれるものだと思う。

僕に夢を持つ大切さを教えてくれたのは、ある娘(仮に『奈央』とします)で社会人になりたての僕はガッツリ衝撃を受けました。

そのときの話は以下の投稿でご確認ください。

約20年前にある娘と会って今の自分がいる2 - 底辺からの視線

「夢は何だね?」

初めてのサシ飲みで答えられない質問をされて、その場は誤魔化せたけど、ずっと頭の中に残り、足りない頭で考えまくりました。

誰でも夢の実現のために走り続ける

当時20代半ばだったんだけど、その頃の男の子の考えることは「SEXがしたい」もとい「子孫を残すトレーニングをしたい」ということであって、将来こんな人間になりたいなんて考えている人間はいない。少なくとも僕は考えたこともなかった。

夢のような生活といえば「巨万の富と権力を手に入れて綺麗なお姉さんをハベらかせて楽しく生きること」くらいしか思い浮かばない。

でもね、そんなくだらない夢でも本気で思えば、そのために努力をするようになるんです。巨万の富を手に入れるためにはどうすれば良い? 権力を手に入れるためには? 綺麗なお姉さんはどこにいる?

巨万の富を手に入れるためにはサラリーマンとして生きることは無理だし、どうにかして巨万の富を手に入れる方法を考える。例えば、石油を掘り当てるかとか、YouTuberとしてヒットを連発されるか、新しいビジネスを始めるかなんて色々なアイデアが出てくる。その中から実現できそうなことを始めればいい。

諦めちゃダメなんです。本気なら。ちなみに本気で「巨万の富と権力を手に入れて綺麗なお姉さんをハベらかせて楽しく生きたい」なんて考えていないですよ。今の僕は・・・。当時は本気だったかもしれないけど・・・。

豊かな暮らしを手に入れたい

僕には大きな夢があって、この殺伐とした世の中で僕と僕の周りの人間だけで良いから『豊かな暮らし』で幸せにしたい。

僕が考える豊かな暮らしというのは『経済的余裕』『時間的余裕』『精神的余裕』がある生活。

まずは僕だけで良くて僕が『豊かな暮らし』を手に入れ、余裕が産まれたら『家族』『仲間』『友達』が苦労せず、楽しめるようにしてあげたい。

そのためには再現性のある稼ぎ方を発見・実践・検証をする必要があって、その再現できる手法を広めていけば、後は実践するだけで良いのです。

ちなみに世の中全ての人が幸せになる世界というのは実現不可能で、僕の周りだけが幸せならそれで良いのです。ジコチューだと思うかもしれないけど、それが僕の実力で日本中の人、世界中の人の平和を守るのはヒーローに譲る。僕ではない。

豊かな暮らしを手に入れるために、サラリーマンとして働くことに限界を感じているのも事実で「自分で稼ぐ」方法を色々と試しています。

サラリーマンには夢も希望もない。真の『負け組』はサラリーマン - 底辺からの視線