底辺からの視線

中年親父目線で気づいたことを雑記的に書き殴るブログ

望むポジションがあるなら、努力の前にやることがある

こんな話をすると夢も希望もないのですが、面白い仕事をしているポジションについている人間は類稀なる才能と地道な努力によって勝ち取ったなんてことはありません。

実際には、どれだけ努力をしても理想とするポジションになるということは、ほとんどありません。人が育ってポジションに相応しい人材になるということはなくて、無理矢理、そのポジションを経験するから、そのポジションに相応しい人間になるというのが現実です。

プロジェクトリーダーを演じることで、プロジェクトリーダーとしての役割を覚え、いつの間にか、一人前のプロジェクトリーダーとして認められるようになるのです。

「プロジェクトリーダーになりたい」と思うのであれば、仕事をそこそこ覚えたら、プロジェクトリーダーを実際に経験するのがイチバン効率が良くて、一生懸命努力をする必要なんてありません。「まだ出来そうにないから」なんて逃げていても、プロジェクトリーダーとしてのスキルは身に付かず、いつまで経っても理想のポジションにつくことは出来ません。

自信がなくても、とりあえず理想のポジションの仕事をしてみることが大切です。

とりあえず、やってみることが大切

僕が理想とする会社でのポジションは『会社のお荷物』で、仕事をしないでお気楽に働くことだったのですが、不運にも『プロジェクトリーダー』という面倒くさそうで、大変そうなポジションに本人の意思に関係なく、収められてしまいました。

以下の投稿の続きです。

仕事ができる人間のポジションに最速でつく方法 - 底辺からの視線

とは言っても、右も左も分からないポジションで、何をして良いかも分からず、メンバーの方々に言われたことを僕なりに理解して、周りと調整をすること、そして多大に発生する雑用を一手に引き受け、怖い人たちの前で進捗と問題点を報告し、胃が縮む思いをしながら質疑応答に答える・・・。なんか、最初に言われたこととは違うけど、言われたことはしっかりとやらないと僕の存在価値がない訳で必死に食らいつき、理不尽なことでも淡々とこなしていました。

「ようわからんけど、言われたことをどうやって解決するか」しか考えておらず、みんなの雑用係として、メンバーの方々が動きやすいようにあちこちに顔を出し、調整をしていただけで、プロジェクトのマネジメントとか、リーダーシップなんて知らないから、次から次へと発生することを片っ端から片付けていくだけ。

からみ酒に見舞われる

そんな多忙な時期に、参加したくない同期会という名の飲み会、仕事をしている人間の自慢大会に参加することになりました。僕は相変わらず、下座の女子たちと和気あいあいと花火大会や夏祭りの話題で盛り上がり、女子たちの浴衣姿を想像し、そんな女子たちと楽しい『ひと夏の思い出』を作る方法を必死に考えていました。

上座のバリバリ仕事を頑張り、会社に貢献をすることに命をかける企業戦士、社畜、仕事人間とは違い、僕は『出世レース』にも興味がないし、会社からの評価なんて気にしておらず、クビにならない程度に仕事をする。と公言をしていたのに、噂が噂を呼び、同期の中でも『実は仕事ができる人』なんて僕が望まないレッテルを貼られてしまっていたのです。

「ひらめさん。お疲れっ!」

いつもは上座から動かない奴が珍しく下座の僕の目の前に移動をしてきました。

「うん。お疲れ」

「なんか、大変なプロジェクトを任されたらしいですね」

「大変かは知らんけど、やってるよ」

「上手く行きそうなんですか?」

「まあ、順調だよ」

「プロジェクトリーダーって大変ですよね?」

「そんなことはない。というか、仕事の話したくない。酒が不味くなる」

「なんか、冷たいっすね。仕事ができる男は違うっていうか・・・」

「喧嘩売ってんの?」

なんとなく不穏な空気が流れ始めてきたとき、奈央と恭子ちゃんがすっ飛んできて、僕たちの間に入ってくれました。

「ほらほら、からまない。席戻るよ」

恭子ちゃんが絡んできた男を上座に連れて行ってくれ、奈央は僕のところにきて

「ひらめ。イライラしないっ」

「だってあいつが・・・」

「良いから、ねっ」

(めっちゃ目が怖い・・・。睨まないでください・・・)

「だって・・・」

「恭子、ひらめ、連れて出るから、後よろしく!!」

ということで奈央に連れ出されることに・・・。店の外に出ても、何かモヤモヤしていて、興奮冷めやらぬ僕の腕を押さえながら

「本当に大人げない・・・」

「絡んできたの向こうだし・・・。マジでムカつく・・・」

「ひらめ、落ち着けっ!!」

(マジでムカつく・・・。ぶっ飛ばしてやろうか・・・)

「奈央さん、おっぱい当たってる・・・」

「いいから。落ち着け!」

奈央は僕の腕にしがみつき、引きずるように駅とは反対方向に連れて行きました。少し落ち着いてきたので

「奈央さん、おっぱい・・・。大丈夫だから・・・」

「落ち着いた? 大丈夫?」

「うん。ごめん・・・」

少し落ち着いてくると、僕を掴んで離さない奈央が震えていることに気づき本当に申し訳なく思いました。

「ごめんね・・・。ガキくさかったね・・・。もう大丈夫。落ち着いた・・・」

「うん」

なんか、良い雰囲気になり、奈央を抱きしめてあげようか・・・なんて思っていたら、奈央のケータイに恭子ちゃんから着信。

「もしもし。うん、こっちは落ち着いた・・・。うん、うん、分かった。うん・・・、じゃあね」

電話を切った奈央を見下ろすと

「みんな、解散したって。恭子たち飲み直すらしいから行くよ」

「えっ? 良いじゃん。行かなくても・・・」

「迷惑をかけたんだから、頭を下げる!」

奈央の話では、まだ駅に男子たちがいるかもしれないから、恭子ちゃんたちがいる隣駅のお店までは歩いて移動するということです。

「ひらめ。本当に子供っぽいよね・・・」

「ごめん・・・」

「らしいと言えば、らしいんだけど・・・」

女子に囲まれての二次会

お店に着くと恭子ちゃんをはじめ、飲み会に参加していた女子のほとんどが集まっていました。

「あれっ? 何で腕組んでるの? 出来てる?」

なんてゲスな質問をしてくる恭子ちゃん・・・。僕はすっかり落ち着いていたんだけど、奈央はずっと僕の腕を掴んだままで、忘れていたようです。焦って腕を離す・・・。

「違う違う。ひらめが暴走しないように捕まえていただけだよ」

「なんか、怪しいんだよな・・・」

(恭子ちゃん、なんか勘が冴えてるんだよな・・・)

「しょうがないじゃん。俺だよ。奈央さんじゃなくても惚れるでしょ? 恭子ちゃんだって俺と二人きりになったら、あんなことやこんなこと・・・妄想するでしょ?」

「ないない。アハハハ。まあ良いや。座って」

「その前に・・・。本当にごめん。楽しい飲み会だったのに、クソガキみたいな行動、言動を行い、皆様に多大なご迷惑をお掛けしました。心から反省しています。申し訳ありませんでした」

と奈央に言われたように頭を下げました。

「ということで、今日はひらめの奢り。ねっ?」

「待て待て。奈央さん、何人いると思ってるの?」

痛い出費だけど、迷惑料ですよね・・・。勉強になりました・・・。

以下の投稿に続きます。

男のメンツなんてくだらない。女子に押し付けるものではない - 底辺からの視線

仕事ができる人間のポジションに最速でつく方法

こんな話をすると元も子もないんだけど、人生は運次第でコツコツと地味な努力を続けていても人生が好転する確率は高くありません。

例えば会社で「主要なポジションにつく」というチャンスはそこかしこに転がっていて、そのチャンスを掴むかは運次第なのです。誰もが断り続けたビッグチャンスが僕の目の前に差し出され、全力で拒否をしたのですが押し付けられ、いつの間にか、仕事ができる人間というレッテルを貼られ、忙しくなってしまった話です。

僕は自分では望んでおらず、できれば仕事ができない『お荷物社員』として一生を過ごせれば良いと思っていたのですが、理不尽な理由で仕事を押し付けられ、いつの間にか、本人は望んでいないのに仕事ができる人間としてのポジションを手に入れてしまいました。

誰もが逃げるビッグプロジェクト

絶対に慣れないと思っていた社会人としての生活にも慣れ始めた夏頃、職場で不穏な空気が流れていました。というのも、仕事ができる先輩が急に長期療養に入ることになり、その先輩が進めていたビッグプロジェクトを誰が引き継ぐかという話が持ち上がってきました。

当時の僕は新人で、さらにいうと「仕事をしない人間」という嬉しい免罪符を頂いていたので、どこ吹く風で戦況を眺めていました。年功序列で、先輩たちにお声が掛かっていたので新人の僕は絶対に回ってこないとタカを括っていて、さらにいうと、同期の野田は「早く仕事ができるようになりたい」とか「仕事を任せてくださいよ〜」なんて上司に公言をしていたので、僕たち新人まで仕事が落ちてきても、僕の出番はないと思っていたのです。

ですが、流石の野田もビッグプロジェクト過ぎて尻込みをして「他の案件が・・・」なんて逃げやがり、特に担当プロジェクトがなく、先輩の仕事を手伝っていた僕にお声がかかりました。僕は職場で一番、手が空いていたのですが「やりたくない」とか「できるイメージが湧かない」なんて大騒ぎをして断りました。

ちょうど10時の休憩に先輩女子社員たちとコーヒーブレイクをしていたら、僕の教育係の先輩(仮に『石田さん』とします)がやってきて

「ひらめ。会議で呼ばれてるから来いよ」

なんていわれ、先輩女子社員たちに「ひらめくん、クビ宣告だね」とか「子供みたいに駄々をこねるから」なんて深刻な顔で送り出されました。

(・・・あの断り方は大人気なかったかな)

ちょっと反省をしながら石田さんと会議室に入るとお偉いさんが勢揃い

(怖えー・・・)

「早速なんだけど、あのプロジェクトをやる人がいないんだ。どうしてもやれないか?」

「先輩方が出来ないって言ってるのに、僕が出来ると思いますか?」

この一言で、場の空気を凍らせました。空気が読めない人間とはこういうモノです。

「会社として全面バックアップをする。社内業務、他部署との調整。メンバーへの指示は石田を含め、部課長で行う」

「つまり、何をすれば良いのですか?」

「プロジェクトリーダーとして、お客様の前に出れば良い。もちろん一人ではなく営業も同行してもらう」

「ちょっと質問して良いですか? お飾りでリーダーを務め、実質的には何もしなくて良いという話で間違いないでしょうか?」

「・・・そうだね。言い方は悪いけど、つまるところ、そういうことだね」

「良いっすよ。なんだ、みんな逃げるから、大変なのかと思ってた。大丈夫っす。やります」

後から石田さんに聞いた話だと、本来は社内調整、お客様との打合せ、メンバーへの指示をしてプロジェクトを進めるのがリーダーとしての仕事なんだけど、僕が出来る訳がないので、会社一丸となって手分けをして僕を助けようと考えてくれたみたいです。

順調な進捗のプロジェクト

自分でいうのも何ですが、僕は変な才能というか、実はプロジェクトリーダーになるために生まれてきたんじゃないかと勘違いをする位、順調にプロジェクトを進めることができました。

数十人のメンバーが機嫌よく働けるように、みんながやりたがらない雑用をこなしつつ、メンバーの話を聞き、あちこちに調整をかけるのが僕の与えられたポジションで完璧にこなしていました。さらに、周りが『ひらめだから』と優しい目でみてくれたので問題があるハズありません。

さらにいうと、システム開発の納期が遅れるのは決まっていない仕様があるからで、尻の軽い僕はお客様の元にすっ飛んで行き、お客様と一緒にどうすれば効率が良いかを考え、仕様を決めてくるのでほぼ工程通り、若干前倒しで進んでいました。

実際には何もしておらず、あちこちに行って雑用とお喋りをしていた感じなのですが、唯一の仕事、進捗報告時に周りが不思議がるほど、順調でした。

そんな忙しい? 合間を縫ってちゃんと飲みには行きます。

他人に褒められるのも悪くない

その娘(仮に『奈央』とします)は社会人になって数少ない飲み仲間で毎週のように飲むようになっていました。

「なんか、ひらめ、仕事頑張っているらしいね。お姉さんは嬉しいよ」

「・・・奈央さん、僕の方が年上だし、奈央さんが喜ぶ理由もない」

「あんなに仕事したくないと言っていたひらめがバリバリ仕事をしているのが嬉しくてさ」

「今でも、仕事なんてしたくないよ・・・」

「それは本心かね?」

「本心だよ。仕事をしてるからって給料が上がる訳でもないし、忙しくて遊びにも行けないし、周りはみんな年上で気を使わなければいけないし、できることなら『会社のお荷物』に戻りたい・・・」

「順調?」

「うん。全社あげてバックアップしてくれてるからね。これで失敗したら俺のせいじゃないよ」

「そっか。良かったじゃん。お姉さんだけがひらめを信じていたんだよ。やればできる子だと思っていたんだ・・・。今日は嬉しくてしょうがない。うんうん」

(ひとりで納得しているよ・・・)

「仕事の話は終わりっ! お酒が不味くなる」

「せっかく奈央が褒めてあげてるのに」

「ありがとう。でもさ、大きな仕事も、小さな仕事も関係ないじゃん? 俺は今までだって会社から求められることはやってた訳だし・・・。今回はたまたま求められたのが『お飾りリーダー』だっただけで、言われたことを粛々とこなしてるだけなんだよね」

「何? お飾りリーダーって?」

「あれ? 言ってなかったっけ? リーダーとは名ばかりで雑用係なんだよ」

僕はコトの成り行きを奈央に説明しました。

「奈央が聞いてる話と違う・・・。誰もやりたがらない仕事をひらめが、嫌々ながら、周りの猛者たちに揉まれ、獅子奮迅の働きをしている。このままでは精神的に潰れてしまうかも・・・。って聞いたんだけど・・・」

「すげ〜な。噂って・・・。実態は、今までは石田さん専属の雑用係だったのが、数十人の雑用係になっただけで、やってることは変わらない。確かに、仕事が出来る先輩たちが心地よく働けるように、できる限りの雑用を引き受けて忙しくしているけど・・・。精神的に追い込まれることなんてないよ。みんな可愛がってくれてるしね。どこで尾ひれがついてんだろ?」

「なんか心配して損した気分だよ・・・」

「えっ? 奈央さん、心配してくれてたの?」

「するでしょ? 普通・・・。凹んでいるなら慰めてあげようと思ってたのに・・・」

「あっ、うそ。めちゃくちゃ凹んでる・・・。優しいお姉さんに慰めてもらいたい。ねっ」

「『ねっ』じゃないし・・・。やっぱり、ひらめはひらめだったか・・・」

「俺は変わらんよ・・・」

「そうね。そう言えば来週の同期会なんだけど、とうとう離脱者が出たらしいよ」

「どういうこと?」

「総務の娘が今月いっぱいで辞めるらしい・・・」

「仁美ちゃん? なんか心配してたんだよね・・・。電話してても元気がないというか・・・」

「えっ? 連絡取ってるの?」

「この間、電話貰ったんだよ。何の話をしたっけな?」

「同期とそんなに連絡取ってるの?」

「仲の良い娘たちからは、たまに電話ある。話するだけ、何もない」

「なんか、隠してる?」

(睨まないでください・・・)

「仁美ちゃんとは何もない。ほんと、電話で話しただけだよ」

「他の娘は?」

「恭子ちゃんは『合コンしてよ』って言われたけど実現してないし、さやかちゃんはドライブに連れてったでしょ? あと、マナからは・・・」

奈央の目線が刺さる・・・

「ごめん、睨まんでもらっていい? 別に奈央に隠してた訳ではなく、なんか忙しくて・・・。いや本当の話、さやかちゃんとのドライブ以外は何もない。神に誓って」

「先に約束した奈央より先にさやかを乗せたのが腹が立つ・・・」

「ごめんて・・・。今度行こうよ」

「ひらめらしいというか・・・。なんかなあ・・・」

なんとなく、このままでは精神的に追い込まれる気がしてきました。

「そう言えば、仕事ができる『ひらめ』って凄くない? テキトーでやる気がないのに仕事ができる・・・。100%嫌な奴、確定だよね。もう同期会には行かん方が良いね。なので、もう行かない。決めた。絶対に絡んでくる輩がおるし、女子たちのケータイ番号もコンプリートしたし、場が荒れるから行かない・・・。奈央さん、後はよろしく!!」

「でも、行かないと『ひらめは変わった』とか思われちゃうんじゃない?」

「ダメかな・・・」

「・・・」

荒れに荒れた飲み会の話は以下の投稿に続きます。

望むポジションがあるなら、努力の前にやることがある - 底辺からの視線

人間の評価は勘違いで生まれ、本当のことは誰も知りたくはないという話は以下の投稿で解説しています。

ヒトの評価は勘違いでされる。そこを忘れてはいけない - 底辺からの視線

 

「苦労は買ってでもしろ」なんてことはない。苦労なんてしない方が良いに決まっている

「苦労は買ってでもしろ」なんてよく言われるけど、苦労をしまくった46歳の親父からすると苦労なんてしない方が良いに決まっています。

一番良いのは、苦労もなく、楽しく生きること。できるだけ苦労を避けるために労力を使うのが正しい生き方です。

苦労なんてしたくないと思っていても、向こうから勝手にやってくるのが苦労です。一生懸命、苦労を避けようとしているのに嫌でも襲ってきます。なので、苦労をするために苦労をするなんて愚行であって「楽しく生きるために」致し方なく苦労を味わえば良いのです。

特に仕事をしていると理不尽なことや不運としか言えないようなことが平然と起こるのが世の中で、行動の目的を達成するためには乗り越えなければいけない苦労があるだけです。苦労なく目標が達成できるのが一番ラッキーで、苦労をしないためにあれこれと準備をするのが正しい生き方です。

まだまだ残業休出、会社のために働くことが当たり前で、仕事をバリバリするビジネスマンが世間で、もてはやされていた2000年頃のお話です。

当時、僕は新卒のサラリーマンで、効率が悪い働き方に対して悶々とし、上司や先輩に噛みつき「『苦労は勝手でもしろ』というだろ? それが今だ」と訳のわからない理由で、立派な社畜になるための教育的指導を受けていました。

「苦労は勝手でもしろ」だと?

入社して約半年。同期で僕と同じ職場の男子が「会社を辞めようと思っている」なんて相談を受けました。彼(仮に『坂本くん』とします)は専門学校を卒業し、ちょっと繊細な感じを受ける線の細い男の子でした。

僕は社会人らしからぬ服装、行動をしていたので、同期の中では『落ちこぼれ予備軍』のトップとして周りから認められつつも、職場ではラクをするために必死に自分のポジションを確保し、それなりに仕事をこなしていました。

坂本くんは、そんな社会不適合者の僕を何故か慕ってくれていて、職場ではいつも寄ってくれてきていたのですが、夏過ぎくらいから忙しそうというか、明らかにキャパオーバーで仕事をしていました。

「坂本くん。ちょっと飲んで帰ろうよ」

「もう少し仕事をして帰らないと・・・」

「知ってる? 『明日できることは明日やる』んだよ。行こうよ」

「・・・後、10分待ってもらえますか?」

「うん。喫煙所にいるよ」

ということで、坂本くんと飲みに行くことに・・・。

「「お疲れ様!!」」

「なんか、最近忙しそうじゃん? 大丈夫?」

「仕事ができないから、先輩たちに迷惑をかけちゃうんですよね・・・」

「坂本くん。できないことはできないって言わんと」

「・・・そうなんですけど、なかなか言えないんですよ・・・」

「そうか。まあ良いや。飲もう」

坂本くんはどちらかというと要領が悪いというか、何をすればどうなるかという想像力が足りないと感じていたので、なんとなく心配になっていたんだけど予感が的中したというか、想像をしていた通り、仕事に押しつぶされてしまう寸前でした。

「ひらめさん。僕、会社辞めようと思っているんです・・・」

「マジかっ? まあしょうがないよね」

「『苦労は買ってでもしろ』なんて言われたけど、やっぱりツラい・・・」

「そうか・・・」

「良いですよね。ひらめさん。仕事で苦労をしている感じがないというか、余裕があって・・・。僕、頭悪いじゃないですか? なので一生懸命、仕事を覚えようと思って頑張っていたんだけど、やっぱり無理でした・・・」

「そうか・・・」

「苦労なんてしたくないけど、何をするのもツラくて・・・」

「うん・・・。苦労なんてしない方が良いよね・・・」

「野田さんみたいに忙しくても頑張れる根性があるか、ひらめさんみたいに仕事をしないか・・・。なんか上手くいきませんでした・・・」

野田とは僕たちの同期で、出世することに命をかけているウザい人間でした。ちなみに僕は仕事をしていないわけではなく、自分のキャパ以上のことはやらないだけで、新人のキャパなんて小さいので、結果的に仕事をしていなかっただけ。

なんか、社会人の底辺で生きる人間同士、しみったれたお酒になってしまいました・・・。

仕事での苦労は必要か?

仕事をしていれば、理不尽なことや不運なことは必ず降りかかってきて「悪いのは俺か?」「俺は悪くない」なんて感情を押し殺し、ただ淡々と目の前の仕事を片付けていくことにだけ集中をすれば良いのです。

同じ苦労でも、自分のスキルを高めるための苦労はしなければならないのですが、それは仕事をラクにこなすための手段であって、苦労ではありません。類稀なるセンスの持ち主で、頑張らなくても稼ぐことができるなら、苦労なんてする必要はない。

僕は苦労を売りたいくらいしてきたけど、一度も苦労をして良かったなんて思ったことはなく、できることなら苦労をしなくて済むように準備をしてきました。

苦労をすることより、苦労を避けるために試行錯誤をする方が大切で苦労をしたからと言って良い人間になるとは思わないし、むしろ楽しく生きている人間の方が余裕があり、周りの人間に優しくできるのではないでしょうか。

一瞬で相手との距離を近づけるコツは、相手の名前を呼ぶことです

僕は、会社では馴れ馴れしいキャラを演じています。本当は人見知りだし、好き嫌いも激しく、思ったことが顔に出てしまう性格なので、会社生活には向いていないと自覚をし、会社では、誰とでも仲良いキャラとして生活を送っています。

そんな僕は他人との距離を近づけるために必ず、会話の時に相手の名前を呼ぶようにしています。これは本当に些細なことなのですが、名前を呼ばれて嫌な気になる人は少なく、名前を呼ぶことで会社という組織の人間ではなく、個人として話してもらえるような気がします。

これは、元々、ナンパ師を名乗る友達から聞いた話で、仕事でもプライベートでも気にしている行動です。ちなみに、我が友は「女子は名前で呼ぶことで特別な存在だと思うんだよ」と言っていましたが、これは男女関係なく「個人のあなたと話しているんだ」という印象を相手に与え、一気に距離を近づけることが可能なのです。

本当に些細で地味なことなのですが、効果は抜群でいつの間にか、お互いに心が通じるようになります。

もし、あなたが人見知りで、誰かと仲良くしたいと思うときは「荻野さん、おはようございます」とか「荻野さん、お疲れ様」と名前を呼んでみてください。馴れ馴れしく呼ぶ必要はありません。

簡単ですよね。

名刺交換時に名前を覚える

僕は学生時代から、人の名前と顔を一致されるという作業は誰にも負けないように心がけていました。一度、話をしたら次に会うときは必ず「〇〇ちゃん、久しぶりっ!」と声をかけるように意識をしました。

というのも、意識的に名前を呼ぶことで自分の記憶を固定させるという目的もありました。

変な話、飲み屋のお姉さんの名前も直ぐに覚え、次に行ったときは名前で呼べるくらい顔と名前を一致させる訓練をしていました。

そして、この能力はプライベートだけでなく、仕事でも役に立ちます。社会人になり、名刺を貰う機会も多いと思いますが、見たことあるけど思い出せない相手・・・なんて思う人とビジネスをしたいと思いますか? ないですよね。

例えば、会社近くの飲み屋で飲んでいる時に「〇〇さん、お久しぶりです」と声をかけられると嬉しくないですか?

つまりそういうこと。媚を売っている感じてはなく、簡単に媚を売ることができるのです。そして、そんな地味な活動で社会、経済は回り始めるのです。

名前を忘れないためにも呼ぶ

せっかく一致させた顔と名前も時が経つと「顔は出てくるんだけど名前が出てこない・・・」ということが、どうしても発生してしまいます。

なのであったとき、電話で話すときは意識的に名前を呼ぶように気をつけています。さらに相手が僕の名前を覚えていなそうなら名乗ることも忘れません。

そうすることで相手も僕の名前を呼んでくれやすくなるような気がします。

僕は人見知りだからこそ、少しでも相手との距離を縮め、僕自身を認めてもらう方がラクだと思っています。知らない人と話すより、少しでも心を開いてくれた人と話す方が話せる気がします。

相手との距離を近づけるコツ

馴れ馴れしい態度は必要ありませんが、相手の名前を呼ぶだけで相手との距離を近づけることができます。

人見知りだからこそ、名前を呼ぶ必要があります。お客様や目上の人には挨拶をするときに「〇〇さん、おはようございます」とか「〇〇さん、何か手伝うことないですか?」と名前を呼ぶ、後輩や女子には「〇〇くん、俺、帰るけど何かある?」「お疲れ様。〇〇さん」と声をかけるときに名前を呼んでみて下さい。

本当に些細なことですが、簡単なことなので実践してみて下さいね。

女子とタメ口で話したい男性必見です。嫌われないタメ口の方法

早く女子と仲良くなるためには『下の名前で呼ぶこと』『タメ口でも話すこと』です。

と言われて「そうか、今から実践するわ」なんて簡単なことではないし、そもそも、それができていたら「すでににやってるわ」なんて声が聞こえてきそうなので、この投稿を書いています。

これは僕が30年以上女子と仲良くなることに成功している手順であって、極めて再現性が高く、難易度もそれほど高くありません。必要なのは勇気とちょっとしたコツ。

ちなみに、難易度が高いのは『下の名前で呼ぶこと』なのでこちらは演じるキャラが確立するまで封印しておいて下さい。

この投稿では、学校、会社、サークルなどなど多人数の女子と仲良くなるためにタメ口で話せるようになるコツを解説します。ちなみに僕は初見のときに女子と二人だと、なかなかタメ口になれない小心者です。

とりあえず、この前も投稿を読んで、嘘か誠か、出来るか出来ないかを判断して下さい。全てをマネするのではなく、考え方をパクることで、他でも使えるかもしれません。

前置きはこれくらいにして本論に入ります。

女子と仲良くなるコツは懐に飛び込むこと

まずは前提条件として、攻略する女子について僕なりに分析した結果をお伝えしておきます。

あくまでも多くの女子と仲良くなる方法で意中の女子と仲良くなる方法ではありません。発動するタイミングを間違えると多くの女の子友達はいるけど彼女がいない男。誰からも本気で相手にされないなんてリスクがあります。

女子は頭で考える男より魂で語る男を受け入れてくれます。頼り甲斐がある男より弱っちぃ男を受け入れてくれます。誠実な男よりテキトーな男を受け入れてくれます。優しい男より自己中心的な男を受け入れてくれます。

世間で言われていることとは正反対なのですが、間違ってはいません。弱くてテキトーで自己中心的な男が良いのです。あくまでも、多くの女子と仲良くなる男の特徴です。

なので、間違っても、誠実で愚直な人間ということがバレてはいけません。

理由は女子の懐に飛び込むためです。隙のない完璧な人間は女子から警戒されてしまいます。なので、警戒心を抱かせないために弱くテキトーで自己中心的な世間でバカにされるキャラである必要があります。

多くの女子と仲良くなるためのタメ口戦術

タメ口は仲良くなった証拠だと思いますよね。誰でも敬語で話すよりタメ口の方が親近感がわくといった経験があると思います。だから女子とタメ口で話すことに憧れるんですよね。

その発想を少し捻って見てください。実は、仲良くなったからタメ口などではなく、タメ口で話すから仲良くなるのです。

これは女子だけでなく、一般的にタメ口で話すことで、仲良くなったと錯覚をしてしまいます。あなたも、女子とタメ口で話している男は、女子と仲が良いと思ってしまいますよね。

さらにいうと、あなたにタメ口で話しかけてくる女子は、仲良くしようと考えていると思いませんか。

思いますよね。勘違いかも知れないけど、タメ口で話しかけらると距離を縮めたい意思があると思ってしまうのです。その勘違いを女子にしてもらうことで、女子と仲が良い男になれます。

とは言っても、初対面で女子とタメ口で話すのはハードルが高い。

なので、まずは一点突破を目指します。

先ずは一人とタメ口で話すことを目指す

多くの女子とタメ口で話すためには、先ず一人とタメ口で話すこと、そして、その娘の周り、そしてその周りとタメ口の輪を広げて行けば良いのです。なので、先ずはターゲットのなる女子を選びます。

イチバン効率的なのは、中心的なポジションの娘です。ですが、そんな女子はガードが硬いのではじめは、会話に参加できていない女子を探して下さい。

必ず、集団には輪に入れない女子がいます。中心的な女子の近くにいます。

もしターゲットを探している途中で話しかけられた場合は、タメ口で話をしてみて下さい。向こうから話しかけてくるときは、少なくとも嫌な感情を持っていません。なのでタメ口で大丈夫です。

ターゲットを決めたら正面には向き合わず、隣に並ぶ位置を取り、軽い感じで話しかけてみて下さい。

「飲んでる?」とか「楽しんでる?」など簡単な質問をしてみてください。向こうが敬語でも構いません。こちらはタメ口を貫き通して下さい。

話す内容なんて必要ありません。女子に気持ちよく話してもらうように、大袈裟に驚き、笑顔で聞いているよと雰囲気を出し、うなずき、たまに質問をしながら、女子に話してもらうのです。

女子との会話に自信がない場合は以下の投稿を参考にしてみてください。

女子との距離を縮める唯一の方法 - 底辺からの視線

そして、しばらく話していても、相手が敬語の場合は「タメ口にしようよ」と提案してみてください。

ちょっと勇気が必要ですが、そこは勇気を振り絞って頑張ってください。

気をつけて欲しいのはタイミングです。女子が小さな集団になってしまうとややこしいことになるので、気をつけてください。女子同士が覇権争いのように強固な団結の小グループを形成する前がベストです。

男が女子の呼び方を変えるとき

女子の呼び方を変えるというのは勇気がいることで、急に呼び方を変えるのも難しく、どのタイミングでどう変えれば良いのか悩みますよね。

例えば、苗字にさん付けで呼んでいた女性を下の名前で呼ぶとか、今まで「ちゃん付け」で呼んでいたのに呼び捨てにするなど・・・。

そもそも、女子の呼び方の選択肢が多く、苗字で呼ぶか、名前で呼ぶか、さん付け、ちゃん付け、呼び捨て色々な呼び方があり、なかなか決められません。

特に学生時代に知り合う女子たちの多くは、下の名前、もしくはあだ名しか知らない薄い付き合いの娘ばかりだったので、僕の常識であって社会人になって初めて、苗字にさん付けで呼ぶことが当たり前だと知りました。

それが当たり前、常識だといわれてもしっくり来てなかった新卒の頃の話です。

女子の呼び方は難しい

社会人になりたての頃、僕は周りから奇妙奇天烈な生き物だと認識をされていました。金髪パーマの見た目で、女子たちを下の名前で呼び、仕事をしに会社に行っているという態度ではありませんでした。

今考えるとそんな新人が入ってきたら面白くてしょうがないと思っていた先輩たちの気持ち、ヤバい奴だと思う上司の気持ちも少しは分かります。ですが、当時は生きることに必死で学生と社会人の区別がついていませんでした。反省しています。

なので同期の女子たちや先輩女子社員も基本的に下の名前にちゃん付け、さん付けが当たり前で苗字で呼ぶという習慣を知ったときには手遅れで、呼び方を変えられず、20年以上経った今でも、当時の知り合いのことは下の名前で呼んでいます。

一応、言い訳をさせて貰うと一度、皆さんを苗字プラス「さん」で呼ぼうと試みたのですが「気持ち悪い」と一蹴され、呼び方を変えることができませんでした。

そんなバカだった頃、ある娘(仮に『奈央』とします)から馴れ馴れしく勘違いする女子もいるから、呼び方を考えろというアドバイスを頂きました。

仕事とプライベートは別

僕なりに考えがあって下の名前で女子たちを下の名前で呼んでいて、社会人は常識として苗字にさん付けで呼ぶというルールを教えてくれなかった周りの人間が悪いということを居酒屋で奈央に力説をしても、奈央は一向に聞いてくれません。

「その意図は?」

「だってさ、仕事で知り合った人間だろうが、遊びで知り合った人間だろうが、仲良くした方がお互いに楽しいじゃん?」

「だからって下の名前で呼ぶ理由にはならないよね?」

「奈央さんだってさやかちゃんのこと『さやか』って呼んでるでしょ? 一緒じゃん!」

「仕事中は『仲田さん』って呼んでるよ」

「えっ? マジで?」

「当たり前じゃん! 奈央のことだって、さやかは『西岡さん』って呼んでるよ」

「そうなの?」

「琴ちゃんのことは?」

琴ちゃんとは僕の先輩の石田さんの彼女さんで、奈央の先輩のことです。

「琴音さんだね・・・」

「ほら下の名前で呼んでんじゃん!」

「奈央と琴音さんは女子同士でしょ? というか年上の人をちゃん付けで呼ぶなっ!」

「だって石田さんも『琴ちゃん』って呼んでたもん」

「そうじゃなくて・・・。なんで、ひらめは女子を下の名前で呼ぶの?」

「仲良くなってから呼び方を変えるのってタイミングが難しくない?」

僕の考えでは仲良くなってから、どうせ呼び方を変えるのであれば最初から馴れ馴れしい呼び方をしていた方が効率的で、さらにいうと初対面からタメ口で話すのも同じ理由で、そんな態度が嫌いな人間は、そもそも仲良くならないからお互いに近づかず、第一印象でふるいにかけられて一石二鳥。

「言わんとすることは分かる。だけどもだ。社会人として周りからの目もあるでしょ? 本当にくだらないことだけど、そんな態度で評価が下がるなんてバカらしいでしょ?」

「別に・・・女子たちと仲良くなれれば、それで良い」

「だから、仕事とプライベートは別なんだって。もしかして、あり得ないと思うけど、職場でもそんな感じ?」

「うん。久美子、マナ、由貴さん・・・。後誰だっけ・・・」

「待て待て。みんな先輩でしょ?」

「そうだね。先輩だね・・・」

「もしかしてタメ口?」

「もちろん。めっちゃ可愛がってもらってるよ」

「ひらめ、それで良いのか?」

「問題ないよ・・・。問題ないと思う・・・。問題かな?」

「問題だよ・・・。いくら、ひらめとその人たちが良くても周りからみると非常識だよ」

「そうかあ? なんか、みんな普通だよ」

「本当にキャラ得だね・・・」

「ありがとう」

馴れ馴れしい呼び方は勘違いされる

「奈央のことも、初めから『奈央さん』って呼んでるのが不思議なんだよね。琴音さんと石田さんと飲んだときから奈央のこと『奈央さん』って呼んでたでしょ?」

「だって苗字知らなかったもん」

「研修で自己紹介したでしょ?」

「したねー。誰のことも覚えとらん」

「・・・」

「あのときさ、俺のとこに話しかけにきたじゃん? そのとき『奈央』って名乗ったのは奈央さんだよ」

「そんなことあったねー。それで覚えてくれたんだ」

「あれは忘れないよ。『嘘つき』なんて言われたしね」

「根に持ってる? でも、ひらめ、嘘ついてたでしょ?」

「だから忘れないんだよ」

「そうなんだ。他の娘たちを下の名前で呼ぶ理由は?」

「う〜ん。俺の友達はみんな普通だからなぁ」

「普通じゃないんだよ。奈央だって下の名前を呼ぶ男子なんて家族と彼氏くらいだもん」

「え〜っ! そっちの方がびっくりだわ」

「そう?」

「俺の友達なんて、みんな普通に下の名前か、あだ名だよ。男も女も・・・。パッと浮かぶのは石川くんと人見さんくらい・・・? 奈央さんにとったら俺ってヤバくない?」

「うん。珍しい・・・。初めて会った時からタメ口だし、馴れ馴れしく呼ぶし、それを自然にする、ひらめは凄くと思うよ・・・」

「奈央さんも、タメ口だったような気がするけど・・・」

「そうなんだよね・・・。ひらめが馴れ馴れしくタメ口で話してくるから、タメ口で返さないといけない気がしちゃうんだよ」

「奈央さん、ひとつだけ確認して良い?」

「ん?」

「俺、年上なんだけど知ってる?」

「知ってるよ。院卒でしょ?」

「待て待て。奈央さん。年上には『さん付け』とかタメ口はダメって言ってなかった?」

「ひらめは良いんだよ。そんなキャラでしょ?」

なんか納得はいかないけど、別に問題はありません。

「まあ、みんなタメ口で良いの。仲良くなれるしね」

「でもさ、奈央みたいに下の名前で呼ばれ慣れてないと勘違いするんだよ」

「ああ、さやかちゃんとかね・・・。でしょ? 本当に申し訳ないよね・・・。でも、さやかちゃんなら全然ありなんだよな・・・」

「何が?」

「なんか、さやかちゃんって守ってあげたいというか、そばにいてあげだいというか、女子っぽいというか、一緒に日向ぼっこをしていてるだけでも何か楽しめそうというか・・・なんていうか、一緒にいて落ち着く? 俺が何しても笑ってくれる感じがある。というか、可愛いじゃん?」

「さやか、本当に可愛いよ。だから心配なんだよね・・・。ひらめに騙されそうで・・・」

「何? もしかして奈央さん、妬いてる? 奈央さんも凄く可愛いときがあるよ。本当に抱きしめたくなる・・・。怖いときも多いけど・・・」

この前、二人でディズニーランドに行ったときは本当に可愛かった・・・。ただ、その大きな目で直ぐ睨むから小心者の僕はビビってしまうのです。

「大丈夫。奈央さんはいつも可愛い。世界中の誰よりも・・・。奈央さんより可愛い人なんていないよ。少なくとも僕は知らない。ねっ」

「そういうところだよ・・・。どこまで本気か分からないし、ひらめの本性を知らないと真に受けちゃうんだよ」

「あははっ。でもこれはマジ。マジで奈央さんは可愛いと思う。さやかちゃんとは違うタイプだけど、奈央さんはモテると思う。よう知らんけど・・・」

「本当にそう思う?」

「思う思う、全然思う。むしろ、俺とこんなところで飲むようなオンナじゃないランクだと思うよ。マジで」

「奈央は、さやかみたいに弱い所は見せられないから可愛くないでしょ?」

「そんなことないと思うよ。凛とした奈央が好きな人もいるし、ディズニーのときの可愛い奈央だったら男はイチコロだよ」

僕は強い奈央さんが好きです。

「今、やっと奈央って呼んでくれたね」

「なかなか難しいんだよ。奈央さんって呼び方に慣れちゃったから。さらにいうと今日みたいな会社メイクだと『奈央さん』のイメージが強くて、この間みたいな可愛いメイクだったら奈央って呼びやすいんだけどね」

「ひらめに会うときはナチュラルメイクにするよ」

「なんなら今からノーメイクの奈央を見せてくれても良・・・」

「ムリ。調子に乗り過ぎっ! 変態っ! 頭の中はそれだけかっ?」

女子の呼び方を変えるのは照れるのでなかなか難しいですが、苗字で呼ぶより下の名前、さらに呼び捨てにすることで親近感がグッと近づきます。

これは僕の持論なのですが、出来るだけ早く馴れ馴れしく下の名前で呼ぶことと、タメ口で話すことで女子と仲良くなれます。なかなか難しいとは思いますが、しっかりと手順を踏めば誰でも再現可能です。

女子と仲良くなる方法。嫌われる男にならないために必要な考え - 底辺からの視線

長くなってきたので別の機会に。

女子と仲良くなる方法。嫌われる男にならないために必要な考え

女子に好かれたい。嫌われたくないというのが男性としての願望で、女子から「キモい」とか「変態!」なんて呼ばれながらも女子と仲良く戯れあっている男を見ると羨ましくもあり、嫉妬してしまいます。

同じ言動や行動をしているのに許される男とそうじゃない男がいます。それは権力があるとかないとか、見目麗しい外見であるとかないとかそんなのは関係ありません。

明らかに自分より劣っている男が女子と仲良く戯れあっているからイライラしてしまう。

そんなことありませんか?

例えば、女の子を下の名前、亜美ちゃんとか、久美子さん、メグなんて馴れ馴れしく呼び、仕事もできないくせに女子と楽しそうにしている男。いますよね。

女子は「誠実で優しい男が好き」と言いながら不真面目で責任感もなく、自己中心的に好き勝ってに女子たちを振り回している男と仲良くして、誠実で女子のためと考える男には見向きもしない。

何故、テキトーで自己中心的な男が女子と仲良くなり、誠実で優しい男が嫌われるか解説します。あくまで僕の主観であって本当のところは分かりません。さらにいうと、多くの女子を味方につけられるけど、特定の女子と親密な深い関係には慣れません。

ただ、40年以上生きてきて、いつでもどこでも、女子の集団に入り込み、女子と仲良くしてもらえてるので、大きく間違ってはないと思います。

前置きはこの位にして、本論に入りたいと思います。

軽い男と重い男の違い

男女間、男同士に限らず、重い関係はお互いの負担になり、避けたくなるのが現代社会です。「あなたのためを思って」なんて重い関係は嫌われます。

特に、女子や子供、若者など社会的立場が弱い人間は、真剣な話を自分より立場が高い(と思う)人間としたくはありません。あなたも経験があると思いますが、自分より目上の人間に、自分の思いを伝えるのは至極難しく、言葉を選び、媚を売り、相手の機嫌を取りながら、神経をすり減らす必要があります。

例え、あなたが「自分はそんな立場ではない」と思っていても社会的弱者と呼ばれる人から見ると、誠実な人間は崇高考えの持ち主で、バカはことを言ったら常識を疑われると思ってしまうのです。

社会的、倫理的、道徳的に正しいことをしている人、つまり『常識人』に否定をされると凹む。自分に自信が持てない社会的弱者だからこそ、自分が間違っていると正面から否定をされるのを恐れています。

なので、誠実な人間との関係は、重く感じてしまい、苦手意識が生まれてしまいます。それは、相手があなたを認めているからであって悪いことではありません。ですが、女子からすると面倒くさい相手と認識されてしまいます。

反対にテキトーに見える人間はどうでしょう?

不真面目で自己中心的な人間を見て、あなたはどう思いますか。おそらく「そんなんじゃ社会の荒波を超えられない」とか「世の中を舐めている」と感じるハズです。女子も同じ印象を抱くとするとどうでしょうか。

この人間に話して否定されても、痛くも痒くもない。だって、クソみたいな人間だもん。と女子は思います。それは女子だけでなく、子供も若者も一緒で、あなたも同じですよね。

立場上は偉いけど、人間としてはクズだし、なんならタメ口で話しても全然OKと舐めた態度をとります。そもそもテキトーで自己中心的な男もタメ口だし、馴れ馴れしいので何を言っても否定はされない。というか、常識がない人間に否定されても痛くも痒くもないのです。

利害関係がなさそうな方が話しやすい

現代社会で生きていると人間関係に損得勘定、利害関係はないとは言い切れません。

自分より立場が上の人との付き合いで気を使い、媚びを売るのは嫌われたら損をすると考えるからで嫌われても損をしないと思う人間には気を使いませんよね。下手をすると高圧的な言動で上から押さえつけることもあるかもしれません。

社会の荒波を越えるためには「長いものには巻かれる」ことが必要で、権力者には媚を売り、自分の立場を守ろうと考えるのが普通で「出る杭にはなりたくない」と考えるのが、世の中の常識です。

そこには利害関係、損得勘定が働き、こんなことをすると社会的に抹殺されてしまうかもしれないという不安が働いているのです。なので、常識人との会話には細心の注意を払って嫌われないようにしなければならないと本能的に感じます。

ですが、テキトーで自己中心的な人間には嫌われても問題ありません。気を使う必要がないのです。

女子と仲良くなるのは『テキトーで自己中心的な人間』

今の日本のようにクソみたいな男尊女卑の考え方、年長者が偉いという考え方が浸透している世の中である場合、立場の低い(と思われている)人間と仲良くなるためには『テキトーで自己中心的な人間』である必要があります。

誠実で優しい人間が女子から嫌われる理由は、嫌われないように行う言動や行動が常識的で女子からすると『重い』と感じるから。そして、女子が誠実な人間に対して馴れ馴れしい態度を取り、嫌われると損をしてしまうと感じてしまうからなのです。

本人は女子と馴れ馴れしくしたいと考えていたとしても、誠実な態度の人間には、誠実な態度で接するのが人間としての常識であって、誠実な態度で接してくれる男に、女子が砕けた態度を取るのはハードルが高い。

反対にテキトーで自己中心的な人間は、女子からすると『クソみたいな人間』だからその場が楽しければ問題がなく、たとえ嫌われても人生で損をすることはないと思われています。なので、言いたいことをズバっと言えるし、何を言われても気にしないのです。

なので同じ発言、例えば「可愛いね」という発言でも、女子の受け取り方が違います。誠実な男からの「可愛い」は重く感じてしまい「キモい」と思われますが、いつもテキトーな男が「可愛いね」なんて言っても「はいはい。そうね、ありがとう」と軽くあしらうことができるので「キモい」とは思われません。

そこには、権力があるとか、見目麗しい外見があるとかは関係ありません。

男性社会の常識で決めた立場という足枷が女子との距離になっていて、常識人、誠実な人間が女子と仲良くできないと悩んでいるのが現実です。

テキトーで自己中心的に見える男が、女子と戯れあっているように感じるのは、女子から『クズ』だと思われても問題ないと考えているからで、反対に『クズ』だと思われた方が仲良くなれることを知っているからなのです。

女子との会話の極意については以下の投稿で解説しています。

女子との距離を縮める唯一の方法 - 底辺からの視線