男のメンツ。本当にくだらない。僕は男として、女子に頼られたいとか、「凄い人間だ」なんて思われたくはありません。
どんだけカッコつけようが、強がっても結局は人間の器なんて直ぐにバレちゃうし、僕の場合、守るべきメンツなんてモノはなくて、アホみたいにマウントしてくる男性には
「ああ、そうなんだ(コイツ、バカなのか?)」
「へえ、(そんなこと恥ずかし気もなくいえるお前の性格が)凄いね」
と相手をリスペクトしています。
女子にバカにされて男のメンツを潰された・・・なんてことも思わず、逆に「おいしい」と思ってしまうクズみたいな人間です。
できれば、女子からも後輩、部下からもバカにされ、気を使われない関係を築きたいと思っていて、守るべきメンツというモノがありません。それは40歳過ぎてから思っているわけではなく、若いときからずっと思っていることで、女子に主導権を渡してしまった方がラクに生きていけるのです。
ある事件があって、女子たちに囲まれて飲むことになりました。以下の投稿の続きです。
望むポジションがあるなら、努力の前にやることがある - 底辺からの視線
男のメンツを潰す女
飲み会で酔っ払いの挑発に乗ってしまい、大人気なく場の空気を凍らせ、多大な迷惑をかけてしまった参加者のうち、有志のメンバーで二次会を行うことになりました。とは言っても、男のメンツを潰された男子は男同士で慰め合っているらしく、飲み会の雰囲気を台無しにした僕は女子たちに囲まれて、ここにいるなんて世の中は理不尽なことばかりですね。
僕が「喧嘩売ってんの?」なんてガキみたいなことを言い、奈央に連れ出された後、僕に喧嘩を売ってきた輩は息巻いていて、それに賛同するアホな男たちで盛り上がっていたそうですが、ことの成り行きを見ていた女子たちから話を聞いた恭子ちゃんが、空気を読まず
「一生懸命頑張って結果を出せない男たちが、のほほんと仕事をして結果を出している人を嫉妬して盛り上がっているのってダサくない?」
と男のメンツを丸潰れにする一言を放ち、男子たちのテンションを下げ、さらに、一部始終を見ていた女子たちが加担をして男子たちを口撃し、男子たちの器の小ささを認めさせ、次回は僕に謝ることを約束させたらしい・・・・
「マジかっ! 彼らのメンツを潰すなよ。メンツにこだわって生きている男たちなのに・・・」
僕は男であり、男はメンツを大事にしていて、それを女子たちに総攻撃されたときの男子たちの気持ちも分からなくはありません。
僕の隣の席で、ことの成り行きを見守っていたさやかちゃんが
「だって、ひらめくん。悪くないじゃん? あれは明らかにあおっていたよ」
「ありがと。でも、さやかちゃん。彼らの前で、傷口をえぐるような発言はしない方が良いよ。恨まれるよ。きっと」
「そうだよ、さやか。ひらめを庇うとコイツは調子に乗るからやめた方がいい」
(・・・奈央さん、いつになく厳しくないですかっ?)
男という生き物は、くだらないメンツを大切にしていて、自分より弱い立場の人間には『強い人間だ』と思われていたいし、女子の前ではカッコいい男だと思われていたいのです。なのに寄ってたかって男子を口撃してしまっては、男子たちのメンツは丸潰れで、明日から明るい道を歩けなくなってしまいます。
ヒーローになりきれない男
そもそも、男にとってメンツとは、体面であり、名誉であり、自分の生き方をすべて総称したものなのです。つまり、男として『生きている証』であり、周りに見せたい自分であって、自分を認めてもらっていると確認するモノで、世間の評価の基準。
女子とは違って、男の世界には『弱肉強食』が当たり前で周りに人間には「なめられたくない」という基準が根底にあって、どれだけ仕事ができるように見せるか、他の男より富や権力をどれだけ持っているように見せるかなどなど、いつでも意識をして生きているのが男という生き物です。
なので、メンツは男にとって凄く大切なモノ。
僕の場合、そのメンツというものが欠落していて、女子の前では対面や名誉なんてモノは必要なくて、あるのは生き物としての本能、オスとメスの関係だけ・・・
なんて話を女子たちにして盛り上がっていたら、恭子ちゃんから急に質問が飛んできました。
「そういえば、ひらめくん。女子たちに囲まれているのに、普段と変わらないね」
「恭子ちゃん。どんな意味でそんな発言をしている? 意味が分からないんだけど・・・」
「普通の男子だったら、緊張したり、テンションが上がったりするシチュエーションじゃん? なんか、女子しかいないのに馴染んでるというか、緊張感がないんだよなあ・・・」
「緊張感かぁ。二人っきりになれば緊張するかもしれないけど、今は全然緊張感はないねぇ。というか、可愛い女子たちに囲まれて落ち着くよ。幸せだよ」
「根っからのスケベなのか、実は、乙女チックな男なのか・・・よく分からないよね」
「なんか、ひらめくんって『馴れ馴れしいのにキモくない』のは、女子チックなところがあるからなのかな?」
「そうかも・・・」
なんか女子たちが勝手に納得をしはじめて、話についていけません。
女子たちの中では『ひらめの七不思議』というのがあるそうで、そのひとつ『馴れ馴れしいのにキモくない』というのがあり、他の男子から下の名前で呼ばれたり、タメ口で話しかけられると鳥肌が立つのに、僕から下の名前で呼ばれても普通。
その理由が「男らしくないから」だと一同は納得していました・・・。
その他にも『エロいのに行動しない』『女好きなのに彼女がいない』理由は、僕が男ではなく女子なんじゃないか説が浮上・・・。
まあ、そんなキャラでも良いよ。
そして、迷惑をかけた謝罪の気持ちと、僕のために戦ってくれた感謝の気持ちを見せるため、この場は僕の奢りでお開き・・・。痛い出費でした。
以下の投稿に続きます。