女子の呼び方を変えるというのは勇気がいることで、急に呼び方を変えるのも難しく、どのタイミングでどう変えれば良いのか悩みますよね。
例えば、苗字にさん付けで呼んでいた女性を下の名前で呼ぶとか、今まで「ちゃん付け」で呼んでいたのに呼び捨てにするなど・・・。
そもそも、女子の呼び方の選択肢が多く、苗字で呼ぶか、名前で呼ぶか、さん付け、ちゃん付け、呼び捨て色々な呼び方があり、なかなか決められません。
特に学生時代に知り合う女子たちの多くは、下の名前、もしくはあだ名しか知らない薄い付き合いの娘ばかりだったので、僕の常識であって社会人になって初めて、苗字にさん付けで呼ぶことが当たり前だと知りました。
それが当たり前、常識だといわれてもしっくり来てなかった新卒の頃の話です。
女子の呼び方は難しい
社会人になりたての頃、僕は周りから奇妙奇天烈な生き物だと認識をされていました。金髪パーマの見た目で、女子たちを下の名前で呼び、仕事をしに会社に行っているという態度ではありませんでした。
今考えるとそんな新人が入ってきたら面白くてしょうがないと思っていた先輩たちの気持ち、ヤバい奴だと思う上司の気持ちも少しは分かります。ですが、当時は生きることに必死で学生と社会人の区別がついていませんでした。反省しています。
なので同期の女子たちや先輩女子社員も基本的に下の名前にちゃん付け、さん付けが当たり前で苗字で呼ぶという習慣を知ったときには手遅れで、呼び方を変えられず、20年以上経った今でも、当時の知り合いのことは下の名前で呼んでいます。
一応、言い訳をさせて貰うと一度、皆さんを苗字プラス「さん」で呼ぼうと試みたのですが「気持ち悪い」と一蹴され、呼び方を変えることができませんでした。
そんなバカだった頃、ある娘(仮に『奈央』とします)から馴れ馴れしく勘違いする女子もいるから、呼び方を考えろというアドバイスを頂きました。
仕事とプライベートは別
僕なりに考えがあって下の名前で女子たちを下の名前で呼んでいて、社会人は常識として苗字にさん付けで呼ぶというルールを教えてくれなかった周りの人間が悪いということを居酒屋で奈央に力説をしても、奈央は一向に聞いてくれません。
「その意図は?」
「だってさ、仕事で知り合った人間だろうが、遊びで知り合った人間だろうが、仲良くした方がお互いに楽しいじゃん?」
「だからって下の名前で呼ぶ理由にはならないよね?」
「奈央さんだってさやかちゃんのこと『さやか』って呼んでるでしょ? 一緒じゃん!」
「仕事中は『仲田さん』って呼んでるよ」
「えっ? マジで?」
「当たり前じゃん! 奈央のことだって、さやかは『西岡さん』って呼んでるよ」
「そうなの?」
「琴ちゃんのことは?」
琴ちゃんとは僕の先輩の石田さんの彼女さんで、奈央の先輩のことです。
「琴音さんだね・・・」
「ほら下の名前で呼んでんじゃん!」
「奈央と琴音さんは女子同士でしょ? というか年上の人をちゃん付けで呼ぶなっ!」
「だって石田さんも『琴ちゃん』って呼んでたもん」
「そうじゃなくて・・・。なんで、ひらめは女子を下の名前で呼ぶの?」
「仲良くなってから呼び方を変えるのってタイミングが難しくない?」
僕の考えでは仲良くなってから、どうせ呼び方を変えるのであれば最初から馴れ馴れしい呼び方をしていた方が効率的で、さらにいうと初対面からタメ口で話すのも同じ理由で、そんな態度が嫌いな人間は、そもそも仲良くならないからお互いに近づかず、第一印象でふるいにかけられて一石二鳥。
「言わんとすることは分かる。だけどもだ。社会人として周りからの目もあるでしょ? 本当にくだらないことだけど、そんな態度で評価が下がるなんてバカらしいでしょ?」
「別に・・・女子たちと仲良くなれれば、それで良い」
「だから、仕事とプライベートは別なんだって。もしかして、あり得ないと思うけど、職場でもそんな感じ?」
「うん。久美子、マナ、由貴さん・・・。後誰だっけ・・・」
「待て待て。みんな先輩でしょ?」
「そうだね。先輩だね・・・」
「もしかしてタメ口?」
「もちろん。めっちゃ可愛がってもらってるよ」
「ひらめ、それで良いのか?」
「問題ないよ・・・。問題ないと思う・・・。問題かな?」
「問題だよ・・・。いくら、ひらめとその人たちが良くても周りからみると非常識だよ」
「そうかあ? なんか、みんな普通だよ」
「本当にキャラ得だね・・・」
「ありがとう」
馴れ馴れしい呼び方は勘違いされる
「奈央のことも、初めから『奈央さん』って呼んでるのが不思議なんだよね。琴音さんと石田さんと飲んだときから奈央のこと『奈央さん』って呼んでたでしょ?」
「だって苗字知らなかったもん」
「研修で自己紹介したでしょ?」
「したねー。誰のことも覚えとらん」
「・・・」
「あのときさ、俺のとこに話しかけにきたじゃん? そのとき『奈央』って名乗ったのは奈央さんだよ」
「そんなことあったねー。それで覚えてくれたんだ」
「あれは忘れないよ。『嘘つき』なんて言われたしね」
「根に持ってる? でも、ひらめ、嘘ついてたでしょ?」
「だから忘れないんだよ」
「そうなんだ。他の娘たちを下の名前で呼ぶ理由は?」
「う〜ん。俺の友達はみんな普通だからなぁ」
「普通じゃないんだよ。奈央だって下の名前を呼ぶ男子なんて家族と彼氏くらいだもん」
「え〜っ! そっちの方がびっくりだわ」
「そう?」
「俺の友達なんて、みんな普通に下の名前か、あだ名だよ。男も女も・・・。パッと浮かぶのは石川くんと人見さんくらい・・・? 奈央さんにとったら俺ってヤバくない?」
「うん。珍しい・・・。初めて会った時からタメ口だし、馴れ馴れしく呼ぶし、それを自然にする、ひらめは凄くと思うよ・・・」
「奈央さんも、タメ口だったような気がするけど・・・」
「そうなんだよね・・・。ひらめが馴れ馴れしくタメ口で話してくるから、タメ口で返さないといけない気がしちゃうんだよ」
「奈央さん、ひとつだけ確認して良い?」
「ん?」
「俺、年上なんだけど知ってる?」
「知ってるよ。院卒でしょ?」
「待て待て。奈央さん。年上には『さん付け』とかタメ口はダメって言ってなかった?」
「ひらめは良いんだよ。そんなキャラでしょ?」
なんか納得はいかないけど、別に問題はありません。
「まあ、みんなタメ口で良いの。仲良くなれるしね」
「でもさ、奈央みたいに下の名前で呼ばれ慣れてないと勘違いするんだよ」
「ああ、さやかちゃんとかね・・・。でしょ? 本当に申し訳ないよね・・・。でも、さやかちゃんなら全然ありなんだよな・・・」
「何が?」
「なんか、さやかちゃんって守ってあげたいというか、そばにいてあげだいというか、女子っぽいというか、一緒に日向ぼっこをしていてるだけでも何か楽しめそうというか・・・なんていうか、一緒にいて落ち着く? 俺が何しても笑ってくれる感じがある。というか、可愛いじゃん?」
「さやか、本当に可愛いよ。だから心配なんだよね・・・。ひらめに騙されそうで・・・」
「何? もしかして奈央さん、妬いてる? 奈央さんも凄く可愛いときがあるよ。本当に抱きしめたくなる・・・。怖いときも多いけど・・・」
この前、二人でディズニーランドに行ったときは本当に可愛かった・・・。ただ、その大きな目で直ぐ睨むから小心者の僕はビビってしまうのです。
「大丈夫。奈央さんはいつも可愛い。世界中の誰よりも・・・。奈央さんより可愛い人なんていないよ。少なくとも僕は知らない。ねっ」
「そういうところだよ・・・。どこまで本気か分からないし、ひらめの本性を知らないと真に受けちゃうんだよ」
「あははっ。でもこれはマジ。マジで奈央さんは可愛いと思う。さやかちゃんとは違うタイプだけど、奈央さんはモテると思う。よう知らんけど・・・」
「本当にそう思う?」
「思う思う、全然思う。むしろ、俺とこんなところで飲むようなオンナじゃないランクだと思うよ。マジで」
「奈央は、さやかみたいに弱い所は見せられないから可愛くないでしょ?」
「そんなことないと思うよ。凛とした奈央が好きな人もいるし、ディズニーのときの可愛い奈央だったら男はイチコロだよ」
僕は強い奈央さんが好きです。
「今、やっと奈央って呼んでくれたね」
「なかなか難しいんだよ。奈央さんって呼び方に慣れちゃったから。さらにいうと今日みたいな会社メイクだと『奈央さん』のイメージが強くて、この間みたいな可愛いメイクだったら奈央って呼びやすいんだけどね」
「ひらめに会うときはナチュラルメイクにするよ」
「なんなら今からノーメイクの奈央を見せてくれても良・・・」
「ムリ。調子に乗り過ぎっ! 変態っ! 頭の中はそれだけかっ?」
女子の呼び方を変えるのは照れるのでなかなか難しいですが、苗字で呼ぶより下の名前、さらに呼び捨てにすることで親近感がグッと近づきます。
これは僕の持論なのですが、出来るだけ早く馴れ馴れしく下の名前で呼ぶことと、タメ口で話すことで女子と仲良くなれます。なかなか難しいとは思いますが、しっかりと手順を踏めば誰でも再現可能です。
女子と仲良くなる方法。嫌われる男にならないために必要な考え - 底辺からの視線
長くなってきたので別の機会に。