底辺からの視線

中年親父目線で気づいたことを雑記的に書き殴るブログ

恋人同士で行くディズニーランドは最高だ。だけど、本当の彼女ではないから複雑・・・

気があるのに、微妙な距離がある女子と二人で出かけるのは緊張しますよね。

何を話せば良いのか、どんなキャラを演じれば嫌われないのか、どうすれば好感度をあげることができるのか・・・。初デートの悩みはつきることがありません。

以下の投稿の続きです。

ディズニーランドは夢の国。初デートに誘えた - 底辺からの視線

はちゃめちゃな話ですが、初デートで『恋人ごっこ』をすることになりました。

思いっきり楽しむための秘策?

僕とその娘(仮に『奈央』とします)は、何度か二人で飲んだことがあり、お互いの裸よりも恥ずかしい部分である本音で語ったこともある関係でした。

苦手な女子だけが「本当の僕」を認めてくれた。だから仲良くなった - 底辺からの視線

なんとなく、お互いに気があった、少なくとも僕には気があり、初デートにディズニーランドに行くことになりました。向かう途中で「今日は『恋人』としてディズニーランドを楽しもう」という、訳の分からない提案を受けました。

理由は「ディズニーランドは友達と行くより、恋人と行く方が楽しいから」ということでした。その意見にはまるっきり同意なので、恋人ごっこに付き合うことにしました。

(奈央と楽しめれば良いか・・・)

いざ、ディズニーランド!!

舞浜駅で降車し、テンション高めの娘と一緒に入場。「なんか天気が怪しいな」なんて思いながら、久しぶりに『夢の国』に入国しました。

入園ゲートをくぐるといきなり奈央が腕を組んできました。

なんというか、夢のような、あり得ないことが起こるのは夢の国だからなのか? なんてテンパりながらも冷静を装い、軽口が溢れました。

「奈央さん。おっぱい当たってるよ」

「変態っ」

(・・・睨むなっ!)

睨みながらも腕に絡みつく娘が一言、呟きました。

「今日だけだから・・・」

「今日だけとは言わず、いつでもOKだから」

「いや、今日だけで良い」

女心は、よく分からないし、分からないことを考えても答えが出ないし、面倒くさくなったので

「よし。スペースマウンテン行こう」

「待って。まずは『ハニーハントのファストパス』。天気が悪いから時計回りでマウンテン系に乗ろうよ。ビッグサンダー、スプラッシュ、最悪、雨でもスペースマウンテンは行けるでしょ?」

「良いよ。奈央さんに任せる」

「うん。任せて、思いっきり楽ませるよ」

(本当に今日の奈央さんは可愛い・・・)

語る、そして語る

ディズニーランドデートの良いところは二人で会話する時間がたくさんあること。それも明るい昼間で多くの場合、屋外であることです。

なんとなく開放感があるというか、構えずに話せる雰囲気でテンションも高く口数が増えますよね。この日は奈央と多くのことを語りました。

本当にくだらない与太話から、下ネタ(主に僕)、趣味の話、好きな異性のタイプ・・・から、お互いの価値観についてまで色々と語りました。

例えば、普通は自分をより良く見せるために背伸びするのが普通で、反対に頭がワルい、仕事が出来ないフリをする卑怯さを責められ、サボることを考えることが人類の発展、技術革新に必要かを力説したり、女子に愛想を振りまくロクでなしみたいな態度を否定され、僕がどれだけ女子を大切にしているか、女尊男卑の精神、女子の神秘さ、尊さを解説したり、奈央が僕のテキトーさに憧れていることを知ったり、ずっと楽しく過ごしました。

「ねえ。奈央のこと、最初から『奈央さん』って呼んでるでしょ。何で?」

「俺、基本的に女子と同じ呼び方で呼ぶようにしてるんだ。その方が仲間感が強いじゃん?」

「そうじゃなくて、他の娘は『ちゃん』づけなのに奈央だけ『さん』づけでしょ? その理由が知りたい」

「確かに・・・。なんだろうな・・・。苦手だったからかな? それに「奈央ちゃん」なんて呼んだらバカにしてる感じじゃん?」

「奈央ちゃんは嫌だな・・・」

「でしょ? 奈央さんは奈央さんって感じ」

「『奈央』でいいよ」

「ん? ははははっ、照れるわ!」

「奈央もひらめくんのこと『ひらめ』って呼ぶし」

「奈央さん、『ひらめ』って時点でそもそもあだ名だし・・・」

「じゃあ、テツって呼ぶよ」

「いや、それは勘弁してよ。照れる・・・」

「でも、『奈央さん』は距離を感じるんだよね」

「わかった。じゃ『奈央』って呼ぶよ」

「うん。その方が良い」

(慣れるまでは時間がかかるだろうな・・・)

「よし。ひらめ。そもそも論だけど、馴れ馴れしく女子を下の名前で呼ぶのは良くないぞ」

「ちょっと待って。奈央さん。なんか、改めて『ひらめ』って呼ばれるとムズムズする・・・」

「大丈夫だよ。女子の中ではみんな『ひらめ』って呼んでるから、奈央に違和感がない」

「えっ? みんな『ひらめくん』って呼んでくれてるじゃん」

「裏では、みんな『ひらめ』だよ。なんだかんだと話題に上がるんだよ」

「そうか。人気者は辛いな・・・」

「みんな不思議がってるんだよ。馴れ馴れしいのにキモくないって。他の男子に下の名前で呼ばれたら鳥肌が立つのに、ひらめに呼ばれても何とも思わない。ひらめの七不思議のひとつ。キャラ得だよね」

「う〜ん。俺はずっとそうだしな。気にしたことなかったよ。それより『七不思議』の方が気になる・・・」

僕が女子に嫌われないように気をつけていることは以下の投稿でまとめています。

女子と仲良くなる方法。嫌われる男にならないために必要な考え - 底辺からの視線

「知らない方が良いと思うよ」

「エグい?」

「そんなことないと思うけど・・・知りたい?」

「うん」

「奈央が言ってるんじゃないから怒らないでね。『馴れ馴れしいのにキモくない』『エロいのに行動しない』『生活感がまるでない』『テキトーなのに気がつく』とかね・・・」

「まあ、間違っちゃいないと思う・・・。こえーな女子」

「なんか、よく話題にあがるんだよね」

「モテる男は困るな・・・」

「でも、誰でも下の名前で呼ぶのは良くないと思う」

「ん? 何で?」

「なんか勘違いする娘もいるんだよ・・・。さやかとか・・・」

「この話は終わり。今日はやめよう。奈央さん・・・」

「そうだね・・・。楽しくなくなっちゃうね」

雨。そして相合い傘

予報通り、午後になって雨がチラついてきました。僕は手ぶらで傘を持ってきていなかったので、必然的に奈央の傘に入れてもらうことに・・・。

ずっと腕を組んで歩いていたんだけど、さらに二人の距離が近づき照れる・・・。

「奈央さん、寒くない?」

「うん。大丈夫。ひらめは?」

「俺は大丈夫。すぐ止みそうだし。どっかで雨宿りする?」

「パレードは見たいんだよな・・・」

「雨で中止なんじゃないの?」

「うんうん。雨の日の特別バージョンがあるんだよ」

「嘘? まじで?」

「みんな、レインコートを着ていて可愛いんだよ。知らないの?」

「初めて知った・・・」

豆知識ですが、ディズニーランドのパレードは雨の日バージョンというのがあって規模は小さいんだけど、キャラクターがカッパを着ているバージョンがあるのです。さすがディズニーで雨でも楽しませてくれます。

パレードが始まる頃には雨も弱まり、傘が必要なくなりましたが、ちゃんと(?)雨の日バージョンのパレードを見ることができました。

普段の『できる女』とは違い、純粋にディズニーランドを楽しむ奈央の姿を見て、本当の彼女だったら、どれほど良かったか・・・なんてセンチな気持ちになる僕がいたのでした。

夢の国からの帰宅・・・

楽しかった『夢の国』ですが、夢は必ず覚めるモノで嫌でも現実社会に引き戻されます。

辺りが暗くなり、周りは愛を語り合うカップルばかり。僕たちも今日だけはカップルに見えるかな? なんて思いながらも、電車で帰るという現実が待っていたのです。

「奈央さん、満足した? そろそろ帰ろっか」

「うん」

薄明かりの中で見る奈央はいつも以上に可愛い・・・。

「ねえ、ひらめ。ちょっとだけお願いがあるんだけど・・・いい?」

「何? トイレ? タバコ吸って待ってるよ」

2000年当時はディズニーランドの至る所に灰皿がありました。今じゃ考えられませんよね・・・

「バカっ、違う!」

「何?」

「最後にギュッとして・・・」

上目づかいで、見つめてくる奈央。

「お願い・・・」

なんか照れるし、照れてる奈央も可愛い・・・。ちょっとからかってやろうと思い、じーっと目を合わせているとキッ睨み返してくる娘。

「分かった。こう?」

「うん・・・」

「・・・」

初めてハグした奈央は思っていたより小さく、柔らかく、温かく、奈央の鼓動を感じながら、しばらく抱きしめていると急に胸を押され、いつもの奈央、可愛くないキツい奈央が現れました。

「ありがと。飲み行こう」

「奈央さん、今日は恋人ということで、僕の中心が熱く硬く大きくなってしまったので処・・・」

「変態っ! 行くよ」

夢は覚めて、いつもの二人の関係に戻ってしまいました。

もう少し覚めずにいて欲しかったなあ。ビバ夢の国。

後日の話は以下の投稿に続きます。

男が女子の呼び方を変えるとき - 底辺からの視線