底辺からの視線

中年親父目線で気づいたことを雑記的に書き殴るブログ

ディズニーランドは夢の国。初デートに誘った

ディズニーランド、夢の国。ウブな男女の初デートはディズニーランドをおすすめします。その理由は2つ。

ひとつ目は、待ち時間。普段は待つことが嫌いな人間でも、ディズニーランドのアトラクション前の待ち時間は耐えられるモノで、その間にたわいもない話をして、お互いの距離が縮まること。

ふたつ目は、恥ずかしがる必要がないこと。どんなに自分の本性を隠して生活している人間でも、夢の国では恥ずかしい行動をするハードルが下がります。何故なら、周りの人間が浮かれて恥ずかしい行動をしているから。なので、自分もあまり気にする必要がないからです。多くのカップルが普段よりイチャつき、多くの人が普段は着けることのない動物の耳を着け、あり得ないハイテンションが当たり前で、それがディズニーランドの楽しみ方で、逆に僕のように冷めている人間は多くはなく、共に非日常を味わうことで二人の距離が縮まるのです。

夢の国の魔力に抗うためには覚悟と知力が必要で、そんな冷静でつまらない人間は、そもそもディズニーランドになんて近付きません。

大好きな異性と積極的に距離を縮めるなら、夢の国を利用しましょう。

そんな夢の国にいくら口説いても彼女になってくれない娘(仮に『奈央』とします)と訪れ、恋人ごっこを楽しんだ話。

以下の投稿の続きです。

友達、親友、恋人の違いは何なのか。肉体関係だけなのか? - 底辺からの視線

まだ、友達以上の関係になれなかった娘をディズニーランドに誘い、良くも悪くも二人の関係を整理、確認し帰宅した後、奈央から電話がありました。

ディズニーランドに行く約束をする

ディズニーランドに行くためには、二人の関係をはっきりさせたいという訳の分からない話になり、面倒くさいと思いながらも、恋人とは「自分を犠牲にしてでも相手のことを大切にできる人」ということに落ち着きました。

僕の中では奈央に対して、そこまでの『愛』はなく、どちらかと言うとエッチなことがしたい、一緒にいたい、遊びたいという自分本位でゲスな思いしかなく、付き合うという夢は完全に断ち切られました。

失恋というほどの大きな傷をなく、なんとなく二人の関係は友達であり、このままの関係を続けるのがベスト。なんて一人で納得し、解散。

納得し帰宅したハズなのに、なんか納得できずに悶々としていると奈央からの着信がありました。

「はい、ひらめ。お疲れ。どうしたの?」

「さっきの話なんだけど、やっぱり行く」

「ディズニーランドの話?」

「うん。ひらめくんが良ければ・・・」

「もちろん。行こう」

女子の移り気というか、気の変わりように振り回されていたのですが、悪い気はしない、逆に喜んですらいる自分のMっ気に感動を覚えました。

決行日は来週の金曜日。二人で話した結果、比較的空いている平日の方が良いということで有給休暇を取ることにしました。

好きな娘とディズニーランドへ

いつも以上に仕事に身が入らない時間を過ごし、楽しみにしていたデートの当日。いつも通りの時間に起きて、テレビをつけると降雨確率が40%。イチローの打率より高い。なんか、雨だと面倒くさくなってしまい、これだけ楽しみにしていたのに気分が下がります。

とりあえず、奈央にショートメール。

「雨みたいだけど、どうする?」

速攻で電話がかかってきました。

「おはよう」

「おはよう。行くよ。絶対に行くもん」

「雨だと面倒くさくない?」

「午後からでしょ? 小雨でしょ? 行こうよ」

「OK。じゃ新宿で・・・」

「うん」

7月の初め、梅雨時期なのでしょうがないけど、雨か・・・。

いつものスーツではなく、ダボダボのTシャツにジーンズ。そして一足しかないバッシュ。ポケットにケータイと財布、そしてタバコ。速攻で準備をして家を出ました。

待ち合わせ、そして移動

本当なら、納車したばかりの車で行きたかったのですが、奈央からクルマだと帰りに飲めないから電車で行こうと言われ、通勤ラッシュの電車に乗り新宿で待ち合わせです。

東南口の広場、階段下の喫煙所でタバコを吸いながら、行き交うサラリーマンを眺め、仕事をサボってデートに行く優越感に浸っていると、ジーンズにノースリーブのシャツを着た奈央が笑顔で現れました。

(・・・可愛すぎるだろ)

「おはよう。奈央さん、反則級に可愛くない?」

「ありがと。行こう」

「うん」

それまではスーツ姿、仕事用のメイクしか見たことがなく、私服姿でナチュラルメイクをした奈央に緊張してしまうチンケな男・・・。ちょっと、ボ〜ッとしていると、奈央が大きな目で睨んできました。

「ねえ。早く行こうよ。朝から変な目で見ないでよ」

「いやマジで可愛いわ・・・」

「だから、そんな関係じゃないでしょ? 行くよ」

「うん」

激混みの中央線で新宿から東京へ。普段は腹が立つ満員電車も奈央と身体をくっつけながらの移動だと「悪くない」むしろ、嬉しい気分・・・。僕は冷静を装っていたのですが、奈央は既にハイテンションで密着をしてゼロ距離なのに僕を見上げながら、アトラクションに乗る順番についてあれこれ話してきました。

「・・・ひらめくん。聞いてる?」

(可愛すぎる・・・)

「ごめん。近すぎてそれどころじゃない・・・」

女子の顔が直ぐそこにあり、身体全身で体温を感じるシチュエーションで冷静になろうと必死で、話を聞く余裕がありませんでした。

天国のような、地獄のような時間を堪え、東京駅で乗り換え。いつもはそれなりに距離がある二人ですが、その日は奈央の距離が近いような気がしました。物理的な距離だけではなく、なんとなく、友達の距離ではない。

このままでは、僕の中心部が暴発しかねない。冷静沈着な自分をを保つ精神力が限界になり、本能に支配され、舞浜駅周辺のホテルに連れ込み、ディズニーより楽しい、あんなことやこんなこと・・・なんて妄想が始まってしまいました。

「奈央さん。距離が近い・・・」

「ダメ?」

「いや、ダメじゃないし、すごく嬉しいんだけど・・・」

「今日だけはひらめくんの彼女になるって決めたの」

(・・・意味が分かりません)

「どういう意味?」

「ディズニーランドは友達として行くより、恋人同士の方が楽しいでしょ?」

「待て待て。この前は彼氏にはしたくないなんて、いってたじゃん・・・」

「やめたまえ。今日は奈央の彼氏。余計なことは考えるなっ! 楽しむことに集中しろ!」

(・・・)

「・・・はい」

「うん。素直でよろしい」

はちゃめちゃな話ですが、本日だけは限定で恋人ごっこをするという奈央のアイデアに乗り、ディズニーランドを満喫することにしました。

恋人同士で行くディズニーランドは最高だ。だけど、本当の彼女ではないから複雑・・・ - 底辺からの視線